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天皇杯・島川選手の感想(としおラジオ文字起こし)

観戦レポートより先に

2023年6月7日(水)に行われた天皇杯2回戦、サガン鳥栖vsテゲバジャーロ宮崎はとても印象深い試合になりました。試合後、両者のサポーターが互いの対戦相手の選手に惜しみない拍手と敢闘を称えるチャントを送ったことからも、その内容の良さが伺えます。観戦レポートを書こうと思っていたら、試合に出場していた鳥栖の島川選手が自身のラジオで振り返りを行っていて、内容がとても興味深かったので、私の素人な試合分析よりこちらの方が人の目に止まった方がいいかなと思い、文字起こしすることにしました。喋ったまま、ほとんど意訳をせずに起こしています(読みやすいように見出しと一部注釈だけつけました)。面白いと思った方は、ぜひ肉声のラジオも聞いてみてください。としおラジオ→https://voicy.jp/channel/3148/540381

久しぶりに1人語りを

こんばんは。Jリーグサガン鳥栖でサッカーをやらせてもらってます島川俊郎(しまかわとしお)といいます。よろしくお願いします。今はですね、テゲバジャーロ宮崎と天皇杯の2回戦を終えて家に帰ってきたところです。結果は5-1で勝つことができて、無事3回戦に進むことができました。いや疲れました。久しぶりに90分。ちょっとね、声も枯れてしまってるんですけど。聞き辛かったらすみません。久しぶりに選手をゲストに呼ばずに、僕1人で喋らせてもらいます。やっぱりゲストいる方が、誰かと喋ってる方が楽ですね。僕は基本、台本とかを作らずに、とにかく感じたことそのまま喋るようにしてるんですけど。やっぱり人とね、喋ると楽なんですよ。1人は難しいです。

島川選手はルヴァン杯以来の90分フル出場を果たした

経験者たちの試合運び

はい。今回は少し今日の試合を振り返ろうかなと思います。相手はJ3のチームなんですけど。非常にいいチームだったなと思います。リーグ戦のメンバーからは、かなり変えてきたのかな、宮崎も。うちもね、ほとんど変わって。まあ田代だったりは、前回の横浜FC戦から続けてスタメンで出てくれてましたね。僕もこの天皇杯2回戦って何回も経験してきましたけど、やっぱりすごく難しくて。上のカテゴリーにいて、下のチームとやるときもあれば、僕はJFL・J3も長かったので、下からJ2・J1のチームに挑むっていうことも何回もありました。やっぱり下のカテゴリーのチームは何とかね、何とか食ってやろうと勢いを持ってくるわけですよ。特にこの2回戦っていうのは、ほとんどのチームがリーグ戦からメンバーを変えてくるわけなんですけど、上のカテゴリーのチームの方が少し受身になってしまうと難しくなるなと思います。今日はキーパーが岡本選手だったり、センターバックにファンソッコ、田代、ボランチを藤田選手と僕がやらせてもらいました。30歳を超えた選手が半分以上いたので、前半1点、ソッコがセットプレーから決めてくれた直後に失点しましたけど、みんな慌てることなく戦えたんじゃないかなと。試合が終わってみんなと少し話しましたけど、「まぁあるよね」っていう。こういう展開あるあるだよねって言うことを、多分みんな頭の中で思いながら、とにかく焦らず戦うことが大事だなと僕は思ってて、多分他の経験ある選手たち、堀米だったり、カワ(河田)なんかも、そんなことを思いながら、戦ってたんじゃないかなと思います。

先制直後にPKで失点したが、ベテランたちがチームを落ち着かせていた

藤田選手の凄さ

押し込む展開が多くなる中で、僕が特に考えてたのは、焦らない。とにかく相手を振り続けて走らせれば、後半相手は間違いなく(スタミナ、運動量、プレイ強度が)落ちるんじゃないかなと思ってたので、前半1対1でしたけど、特に焦ることなく後半に入ることができました。そして後半4点決めて勝ったわけですけど、やっぱり組んでて、今日は藤田選手、キャプテンですね、彼とはこの間のルヴァン・ジュビロ戦も組ませてもらったんですけど、今日も思ったのは、やっぱり36歳じゃないですねあの人。やっぱりすごいなと思いながら一緒にプレーさせてもらってました。セカンドボールの予測だったり、気が利くというか。キックの精度も高いですし、あとは前に走る。きっとナオ君も、そういうプレースタイルではないとは思うんですけど。特に僕と組むっていうこともあり、2つめからの飛び出しだったり個別に入るところだったりをやりながら。やっぱりこうじゃなかったらJ1で300試合も出れないなって思いながらやってました。

試合をコントロールしていた藤田選手。ナオくんとも呼ばれる

次節・札幌戦に向けて

でね、田代は冷静でしたし、あのPKはね、田代なんで(笑)。すごく笑えるし、大丈夫大丈夫って。あいつなんでね。みんな思えてたんじゃないかなと思います。はい。とりあえずね、疲れました。めちゃくちゃ、めっちゃ疲れました。今日ちょっと暑かったですよね。これから夏に入りますし、次は土曜日か、今日が水曜ですね。中2日でホームの札幌戦です。それまでにね、札幌とはもう毎回そうですけど、すごく激しい試合になるので。撃ち合い、撃ち合いっていうのかな、なんて言えばいいんだろう。きっとマンツーマンで来るでしょうし、うちもハメにいくでしょうし、スタイルが確立された者同士の戦いだと思うので、まずは早く疲労を取って、札幌戦に備えたいとは思うんですけど。

ピアノのレッスン始めました

ナイターのときって、寝れないんですよね。やっぱアドレナリン出ちゃってて、昼もね、ちょっと昼寝したりもするんで、ナイターの時にはなかなか寝れないんですよ。今は23時半ですけど、明日ピアノのレッスンなんで…。木曜日に僕ね、ピアノのレッスン、今年から実は行ってて、だからちょっと練習しようかな。今から。まだ寝れないんで、1時間ぐらいピアノ練習して。ちょっとね、また基礎から学びたいなと。気分転換にもなるんですよ、本当に。フレスポの2階に行って受けてるんですけど、本当にね、いい先生で。今ねハ長調が終わって、ヘ長調行ってるんですけど、はい。ちょっと1時間ぐらい練習して、お風呂入って寝ようかなと思います。

アウェイスタンドの最上段には出場していないある選手の横断幕が

工藤壮人の横断幕

テゲバジャーロ宮崎戦の話に戻りますか。今日もね、相手のゴール裏にたくさんのサポーターの方来てくれてましたけど、やっぱり工藤のね、工藤壮人(まさと※)の横断幕がしっかり貼られていて、僕はアップ前にね、それを見たんですけど、やっぱり楽しまないとなって思いました。やっぱサッカーっていいし、こうやってね、プロの舞台でやれていることにもう一度感謝をして、しっかり生きていかなきゃなと思いました。工藤も「よくやってるな」って言ってくれてんじゃねかなって思いながら…。今日ね、アップ中に「トシオーッ!」って声かけてくれた男性のサポーターの方だったり、試合後、女性の方がね、「トシオーッ!」て声かけてくれて、結構面白かった。ちょっとね、恥ずかしいですけど、嫌いじゃないです。しっかり休んで回復したいと思います。今日は本当に応援ありがとうございました。これからもサガン鳥栖をよろしくお願いします。それでは失礼します。おやすみなさい。
※工藤壮人は元日本代表FW、2020年にテゲバジャーロ宮崎で引退し、昨年5月に水頭症で亡くなった。島川選手とは柏ユース時代の同期。

Jユース杯2008決勝トーナメント・柏ユースの集合写真、後列右端が工藤壮人選手、島川俊郎選手は後列左から2番目。その右隣は酒井宏樹選手(2008年12月20日撮影)

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