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宍道湖のほとりの美術館

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島根県立美術館 1999  菊竹清訓


設計は多くの美術館を手掛けた菊竹清訓氏である。
建物は低く抑えられ、湖に寄り添うに様に建つ。
湖と呼応するようなゆるやかな屋根の形状や、
内部からガラス越しにつながる宍道湖の眺め、
美しい自然や風景と一体となった美術館である。


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シンボルマークのデザインは田中一光氏である。
水、宍道湖、建物の形状からイメージしてデザイン
され、この建物にふさわしいマークとなっている。
そのデザインに合わせたソファーも設置されている。

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建物の入り口では、清水九兵衛氏による語り合い
という名の彫刻が出迎えてくれる。いつもの鮮やかな
赤色でなく、その落ち着いた銀色は、建物の色合いや
風景とやさしく穏やかに調和しているようである。  



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周囲にはいくつかの屋外彫刻が設置されていて、
ぐるぐると歩き回りながら楽しむことができる。
建物や湖との位置関係など、いろんな角度から
見ることにより、彫刻の持つ表情も変化する。


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つなぎ石    山根 耕  
存在感のある石の彫刻である。その丸みを帯びた形と、
やさしい色合いは、石の重さを軽やかに見せている。
眺めるだけでなく登ったり、硬さや冷たさや手触りを
感じることのできる彫刻は、とても貴重な存在である。



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美術館の作品を楽しみ、屋外の彫刻と触れ合い、
時間と共に移ろいゆく宍道湖の風景を眺めながら、
カフェやロビーのベンチで、ゆっくりとした時間
を過ごす。とても贅沢で幸せな場所であると思う。



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