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橋を越え、地域の交流拠点の建物へ

佐世保市の早岐駅から始まった旅。出番を待ち続ける
フェリーターミナル、100年もの時を重ねた無線塔、
新しく生まれ変わるリゾートホテルをめぐってきた。
さて次は、ようやく橋を越えて西海市へ。その橋の名
は西海橋。その先に見えるのは遠くに見た新西海橋だ。


早岐駅に飾られた2つの橋の絵
針尾送信所から眺めた新西海橋
次はあの橋を越えて西海市へ
2つの橋のまわりに作られた公園も楽しそう
公園から眺める新西海橋。2006年に開通した橋
そして渡っていくのはこちらの西海橋
先程訪れた西海橋コラソンホテル。海に囲まれたロケーション
眼下には渦潮。さあ橋を渡って先へと進もう

西海橋と新西海橋の様子がよくわかる動画も

1955年に完成した西海橋は、当時東洋一のアーチ橋
と呼ばれたという。西海橋がかかる針尾瀬戸は水深
40mで速い潮流から海中に柱を設けることができず、
両岸からのアーチを中央でつなぐ工法が用いられた。

戦後間もない1950年に始まった工事で、物資の乏しい
時代に、鋼材を節約しつつ求められた強度とデザイン。
当時の日本の技術者の発想力、時代を越えるデザイン
に驚かざるをえない。そして戦後土木施設の架設橋梁
として、初めての重要文化財として認定されている。

そしてその56年後に開通した新西海橋。西海橋の
アーチに呼応するようにデザインされた異なる形
のアーチ。赤い西海橋に、青い新西海橋。ふたつの
アーチの橋が並ぶ景観は、この地ならではのものだ。


橋をこえ風景を眺めつつ進む。赤い建物に白い壁
こちらも赤と白。何気ない風景に目を止めつつ
風景の先に無線塔の姿も。次なる目的地は
海辺の町に位置する地域の交流拠点の
HOGET。ホゲットとは、西海市の国指定史跡
(ホゲット石鍋製作遺跡)に由来するとのこと
内部の吹き抜け空間をもつカフェスペース
白のエキスパンドメタルに赤白青の飾り
しばしの休憩。内部空間を楽しみながら
アイスカフェモカを頂こう
エキスパンドメタルは衝立にも扉にも
当時の欄間も残された古くて新しい空間
エキスパンドメタルはディスプレイパネルにも
QRコードからインスタも楽しもう
新しい絵本や懐かしい絵本も

やさしい歌声。絵はイラストレーターの福田利之さん

福田俊之さんはTUBOMIのアルバムのイラストも

外に原っぱのような空間も。楽しげな場所だ
ゆるやかな階段で地域とつながる建物の
ホゲットで束の間の休憩。さあ次の目的地へ

INTERMEDIAにより手掛けられたHOGET

以前の旅でも他の建物にも訪れた

一周年を迎える地域の交流拠点のHOGET

古民家を改修したHOGETは、カフェであり、レンタル
オフィス、イベントスペースでもある地域の交流拠点。
コンセプトはいろんなモノや人の交流により、新しい
ものを生み出していくという想いが込められている。

内部は小屋組の見える吹き抜けとした開放感のある
空間。白のエキスパンドメタルは空間を緩やかに遮り、
透過し、明るくする。それは壁や扉や衝立になったり、
ディスプレイパネルとなったりと、とてもおもしろい。

古いものが新しい素材やアイデアで活かされた空間
に生まれ変わっていた。新しいデザインが挿入され、
古さが新しさへと転換する。そんな空間をカフェモカ
を頂きつつゆっくりと味わうも、まだまだ旅の途中だ。
来た道を引き返して、もう少し西海市の奥へと進もう。

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