植物や地形と寄り添うようにデザインされた建物
牧野富太郎記念館 内藤廣 1999
植物園には、今までも何度か訪れている。
その土地の植物や植物園のコンセプトなど
により、様々な植物に出会うことができる。
今までで印象的な場所は、京都府立植物園や
但馬高原植物園、比叡ガーデンパークなど。
旅先で出会った高知県立牧野植物園もその
ひとつで、中には牧野富太郎記念館が建つ。
牧野博士の蔵書やスケッチ、牧野文庫の展示
もあり、ファンにはたまらない場所である。
記念館は山並みように、うねる屋根を持つ。
抑えられた色彩と素材で、風景に合わせて
樹木とのバランスにあわせ、地を這うように
建てられている。空と木々に囲まれてとても
気持ちのよい空間であったことを思い出す。
冬の到来が近い季節で、緑は少なく寂しげで
はあったけれど、絶好の日和で中庭に落ちる
強い光と屋根の生み出す影が印象的であった。
その時は、幼い子供達を飽きさせないように
一緒に走り回り、手を変え品を変えながらの
わいわいとした家族旅行。今度はゆっくりと
のんびりと一日を過ごしてみたい場所である。
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