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時代を映す図書館建築とは
図書館という建物が好きである。書棚を眺め、気になる
書籍を手に取りソファに座りページをめくる。中庭に
柔らかな光が差し、穏やかな休日をのんびりと過ごす。
ということができたら、どんなによいだろうかと思う。
大体が旅の途中なので、図書館を訪れる時はゆっくり
したくても、なんとなく駆け足気味である。幸い家族も
絵本が好きなので、なぜ旅行で図書館という押し問答
にもならず、いろいろな図書館を訪れることができた。
というわけで、そんな素敵な図書館が、家から自転車で
行ける距離に欲しいと願う。そんなに欲しければ自分
から図書館のそばに引っ越せばいいのではないかと、
ふと思ったりする。別にそれほどの読書量があるわけ
でないが、図書館という建物の雰囲気に惹かれている。
かつて訪れた射水市絵本館は、とても素敵な施設だ。
子供が小さい頃こんな場所が近くにあったら、さぞ
楽しく過ごせただろうなと思う。でも子供を自転車に
乗せて通った茨木市の中央図書館にもよい思い出が
ある。建物前には知の殿堂にふさわしいオブジェも。
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図書館は、時代の流れの中で大きくその役割や
姿を変えていく。そんな図書館建築が日経新聞
で取り上げられていたので、振り返ってみる。
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![](https://assets.st-note.com/img/1655844306165-gHkPFMbITV.jpg?width=800)
1)大阪府立中之島図書館
建物の佇まいに知があふれている。1904年に開館し、
100年以上の歴史がある。当時の風景に思い馳せる。
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![](https://assets.st-note.com/img/1655844522021-ooRNFTUqiP.jpg?width=800)
2)京都府国立図書館
設計は建築家の武田五一。1909年当時の外観が部分的
に保たれている。中庭に本を読む少女のオブジェも。
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3)国立国会図書館国際こども図書館
東京上野公園に面して建つ図書館。安藤忠雄氏により
リノベーションされ、古きよきものがよりよく見える。
4)神奈川県立図書館・音楽館
前川國男氏による設計で、この4月に前川國男館に
改称されている。前川氏は建築は使われることで人
を幸せにすることが第一の目的であると考えていた
という。新しくオープンの本館にもいつか訪れたい。
5)山口県立山口図書館
図書館建築の名手として知られた鬼頭梓氏の設計で、
前川國男氏の設計事務所時代には、神奈川県立図書館
を担当されている。開架式図書館の先駆的建物である。
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5)北九州市立中央図書館
磯崎新氏の設計。記事には何度も読み返したくなる本
に出会ったような建築という表現がされていた。確か
に一度行っただけではつかみきれない。映画の図書館
戦争のロケ地にもなっているので、また訪れてみたい。
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![](https://assets.st-note.com/img/1655846600723-A8zVUr5sTR.jpg?width=800)
7)金沢市立玉川図書館
設計を監修した谷口吉郎氏は金沢の九谷焼窯元の家の
生まれである。建物から陶器のような渋さが滲み出る。
担当したのは谷口吉生氏。本作は父子の最初で最後の
共同作業であるという。谷口父子の原点がここにある。
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![](https://assets.st-note.com/img/1655846902390-T1XrfU7o2u.jpg?width=800)
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8)福井県立図書館
穏やかな風景、周りに広がる芝生、気持ちのよい中庭、
ここにはとても居心地のよい空間があり、おだやかな
時間が流れている。緑の風景に映えるレンガの立方体
はオブジェのようなたたずまいでもある。槇文彦氏
に手がけられたいろんなものが詰まった素敵な建物。
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![](https://assets.st-note.com/img/1655847314070-JmFcJ8F0RK.jpg?width=800)
9)みんなの森 ぎふメディアコスモス
2015年に開館した伊藤豊雄氏による設計の建物で、
内部には外観から想像できない斬新な空間が広がる。
図書館という言葉で表現しきれないのがよくわかる。
また天井からの柔らかな光。一日のんびりすごしたい。
10)太田市美術館館・図書館
まずはこの空間を体験しに行きたい。空間を体験する
のと日常的に建物を利用するのは異なる。何度も通い
その場所が体に馴染んでいく感覚は、近くに住む人に
しか味わえない。こんな場所が近くにあったらと思う。
というわけで図書館という建物に惹かれている。他に
も魅力的な図書館はある。日常で旅先にて、図書館に
訪れてみる。図書館は時代により姿形を変えていく。
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人と図書館の関係は、どんどんと変わりつつあるが、本
を手にとって読書をする楽しみは変わることはないと
思うし、図書館でのんびりと過ごすことに憧れている。
いつかのこの一館を求めて、図書館巡りにでかけよう。
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