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アートはよくわからない、それも含めて楽しい

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わからなくたっていい。何か違いを感じることができるなら。日常から離れて、日常を見つめ直すきっかけを探しに、今日もアートに会いに行こう
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2022年1月の記事一覧

建物に寄り添うようにアートがある

三つの帽子    草間 彌生 1996 建物に寄り添うように設置されている三つの帽子。 水玉模様の帽子は風に舞うかのように並んでいる。 福岡のあいれふという建物にある草間彌生の作品。 そこには、建物とアートの親密な関係性がある。 前を歩く子供が、帽子の下で雨宿りできるよと お母さんと楽しそうにおしゃべりをしていた。 そんな雨の日の光景を思い浮かべ微笑ましくなる。 松本市美術館 幻の華  草間 彌生 2002  現在はリニューアル工事中の松本市美術館にも 草間彌生の

見えぬものすべてをアート作品に

柱は柱   崔正化(チェ・ジョンファ)  1999 街角や公園のパブリックアートが好きである。 堂々と、時には唐突に眼前に現れる存在感。 どんな力が働いて生まれたアートなのだろうか。 ふと立ち止り過去の風景に思いを巡らせてみる。 博多リバレインの一角のパブリックアートの数々、 建築計画時に企画され、建物完成時に設置された。 建設時に建物の柱をアートにすることの難しさ。 その完成までの道のりの険しさは想像に難くない。 「柱は柱」その作品のスケール感に目をみはる。 この

遠くをみつめるまなざしに引き寄せられて

《Untitled》KYNE 2020 福岡市立美術館には、KYNEによって描かれた 約3m×13mの女性の壁画が展示されている。 2022年12月末まで期間限定の作品である。 作品には「公共性と自由」というテーマがあり、 建物のガラス越しに外を見つめるまなざしには、 外に出ることができない憂いが表現されている。 KYNE(キネ) 福岡生まれで福岡を拠点とするアーティスト。 クールな女性をシンプルに描く作風である。 Casa BRUTUS  カフェとロースターの 描