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ミュージアムへのいざない。アートだけではない楽しみがある

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入り口までの期待感や周りの風景を取り込んでいること、アートの展示だけでないミュージアムの魅力。アートとよい関係をもつミュージアムに物語を感じる。素敵なミュージアムを求め旅に出よう。
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#福岡

その建物は愛され使い続けられて

福岡にある日本を代表する建築家が設計した建物。 建築家の名は前川國男。1960年代後半から晩年に 国内各地の美術館を手掛けている。福岡市立美術館 は施設の老朽化により2016年から休館し、2019年 にリニューアルオープンした。建築家の熱い思いが つながれて、建物は愛され、使い続けられていく。 ちりばめられたデザインはこれからも生き続ける 建物そのものや、そこにある仕掛け。好きを考える それは館内の高さ3m、幅13mの壁に展開される 2022年12月までのKYNEによ

福岡市美術館にある風景

自宅から工藝風向まで自転車で20分と少し。工藝風向 の先の福岡市美術館と大濠公園に、たまに足を伸ばす。 福岡市美術館は2019年にリニューアルオープンした。 古きよきものが使われ続けていることを嬉しく思う。 福岡にもいるフラナガンのうさぎたち。 福岡市美術館にある風景が好き。もちろん建物として の福岡市美術館、設計者の前川國男氏、黄色いかぼちゃ を含む屋上庭園も、回りに広がる大濠公園の景色も。 南側入り口から入り、階段を上り、屋上庭園を通って 美術館をぐるりとまわる。回遊

塔の中には何がある

福岡県立美術館  佐藤武夫  1964 その建物は、1964年に美術館と図書館を併設した 福岡県文化会館として開館し、1985年の改装を経て 福岡県立美術館としてリニューアルされ今に至る。 建物の構成は、低層の四角い箱と背の高い塔の 組み合わせである。塔の中には何があるの だろうと、調べてみると収蔵庫のようである。 塔の高さは50mもあり、赤みがかった茶色の レンガタイルは特徴的な外観を作り出している。 タイルには博多織を連想させるパターン貼りや、 ライン上に突起を