見出し画像

作家活動とSNSについて 往復書簡#17

画家タシロサトミさんとの往復書簡17回目です。

前回のタシロさんの作品管理のお話、とっても参考になりました。
私、作品管理表作ってないんですよ。面倒で放置したまま10年以上。その間に作品は増え続けているのですが、なんとな〜くこのあたりに〇〇年の作品、価格は〜〜ええっと、パソコンのあっちのホルダーにあったっけ???うーん、検索せね〜と言う感じ。なので、急な作品問い合わせがあったときは毎回大慌てです。
今年の目標はこのノートを書くことと、作品管理表をつくることですかね。まだ3月、今年中には、、、、(汗)

さてさて、今回のお題

展覧会の告知などの宣伝に関して、近年はSNSの力が欠かせないものになりました。お仕事の依頼も、SNSを通じていただく機会が増えていますね。その一方で、作品の写真をアップすることの弊害や、身バレの危険性の問題もあります。

小河さんは、かなりマメにSNS発信されているので、思うところも多いのではないですか。作家としてSNSとどのように付き合うのか、気をつけていることなどあれば教えて下さい。
往復書簡16より

SNSについてですが、私の作家活動には欠かせない物になっています。
私が作家復帰したのは2009年なのですが、その頃はプライベートな日記をmixiに書いてはいましたが、作家活動のことを書いたりはしてませんでした。私の周りの作家さんも、ネットに作品を載せて著作権侵害にあう危険性があるので、ネットはやらないという方がほとんどでした。そんな感じで私も最初は作品をSNSに載せることは躊躇しましがた、2012年ごろからTwitter、FB、Instagramで作品をUPし始めました。目的は活動の宣伝もありますが、主に自分が手を止めないため。そのごろは1日一枚ドローイングを描いてTwitterにUPして、毎日絵を描くことを習慣にするためにSNSを活用していました。
そのおかげでSNSで作品を知ってくださった方々とつながることができて、展覧会のご縁もたくさんいただきました。もしSNSをやっていなければ、今の私の活動は全く違ったものになっていたと思います。
あと私、物を記録、記憶しておくことがとても苦手なのですが、SNSにあげていると後で検索、検討する材料になる。外部記憶としてのSNS。めちゃくちゃ便利です。
それにSNSを見ていると、たくさんの作家さんがいて、活発に作品発表されている様子を知ることができて、私も頑張らねば〜と思えて張り合いになるんです。モチベーションも上がってとても良いです。

そして反対にマイナス面。身バレの危険性ですが、私の場合は顔写真も載せてますが、これといって困ったことはないです。もうおばちゃんだし、気が強そう(?)に思われるのか、変な人に絡まれることもほぼありません。
でも、もし私が若く独身であったら、顔写真も最小限にしてプライベートもあまり載せないかな。若い作家さんに対するストーカーなどの怖い話も聞きますしね。用心するに越したことはないと思います。でも、作家としての自己を自分のキャラクターも込みでプロデュースするつもりがある方は、ご本人もバンバンSNSに出るのもアリだと思います。実際にSNSに出てくるご本人のキャラクターも込みで作品が好きでフォローしてる作家さんも、私はたくさんいます。
あとInstagramが多いのですが、よくわからない展覧会へのお誘いのDM。これは変だなと思ったら、すぐにネットで検索。評判が悪いものは大体出てくる。または信用できるギャラリー関係者や作家仲間に相談します。
SNSにあげていた作品をパクリられたなどの著作権トラブルは、私の作品ではありませんが、実際身近にありました。やられた側は全く非はないのに時間も心も削られ辛い思いをします。完全にパクる方が悪い。許されないことです。企業や業界全体の著作物に対しての教育、意識を上げていくことが必要だなと思ったりもします。

こんな感じでトラブルの話も身近にもありますが、マイナス面とプラス面を比較すると私の場合はプラスの方が多いのでSNSで頻繁に活動を発信しています。
実際、私と同年代の作家さんたち、SNSをやってる人の方が活動も広がっていますし、生き残ってる率が高い。苦手と言ってる人もいますが、真剣に作品を広めて作家活動して行こうとおもうのなら、自分自身で宣伝する。いいものを作っていれば、いつか誰かが見つけてくれる〜なんてことは、SNSやネットが発達した現代ではまずないし、作品が売れないと言ってる方は、作品の良し悪し以上に誰にも知られていないから売れないのでは?知らないものにいきなりお金を出す人はいないから…と私は思っています。

後、つけ加える注意点は、画廊さんや画商さんとのこと。
取り扱いや契約作家、企画展など、販売をお願いするようになった時は、作品をSNSに載せていいか、その都度相談するようにしています。画商さんの販売の方法や、取り扱いの意向もありますからね。先にお互いの意思確認していればトラブルになることはないです。

私が今SNSと作家活動について思ってることは、大体こんな感じでしょうか?
私の場合はTwitterが作家活動というよりは、日常を書きすぎのところもありますが(笑)、良い面悪い面を理解して、便利に使っていきたいと思っています。

タシロさんはSNSについてどう思われてますか?プライベートと作家活動の露出のバランスとか…タシロさんのお庭のTwitter投稿、私は楽しみに見てるのですが。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?