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【NPO書評】共感という病 7/24

先日購入したことをFacebookで紹介しただけで、かなりの反響があった本を読み終えました。
NPOのファンドレイジング担当者や中間支援組織関係者は、ぜひ読んだ方がよい一冊でした。
特に、このオリンピック前の状況を思い出しながら、そしてオリンピック期間中だからこそ、読むべき本です。

共感という病
2021/7/16
永井 陽右 (著)

NPOのファンドレイジングでも「共感」は大事だとよく言われます。山田もセミナーで何度口にしてきたことでしょうか。
その「共感」について、本当に正しい行いなのかということを問題提起する内容です。
・あらためて共感の意味、役割、機能を考える。
・共感が持ている、ある種の暴力性(排他性)を知る。
・共感が持つ役割も大事だが、手放しで共感に流されない、理性を働かせることも重要。
・共感だけでは、取りこぼしてしまう社会課題がある。人権を論理的に考えることが必要。
あらためて、自分の行い、NPOとしての行いを振り返り、考えるきっかけとなる内容でした。
著者は、NPO法人アクセプト・インターナショナル(以前の団体名は「日本ソマリア青年機構」)の創設者であり、代表者です。山田は面識はありませんが、もちろんお名前や活動はしっていました。アクセプト・インターナショナルはソマリアで、テロリストやギャングなどを脱過激化・積極的社会復帰支援を実施している団体です。
https://accept-int.org/

著者の永井さんの活動に基づいた内容ですので、具体的な問題提起になっていて、とてもわかりやすい内容になっています。実践からの考察は説得力がありますね。
また、紛争防止の活動から分かり合えない相手とのコミュニケーションの話しもとても参考になります。この時期に読むべき内容です。
ぜひ、お薦めです!

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