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みかん発祥の地で50年以上受け継がれてきた技術

実家のミカン農業をアップデートすると8月末に書きましたが、その後、1人でも多くの人に原田果実園を知ってもらおうと、愛媛に帰って72歳を迎えた父に色々とヒアリングし、原田果実園と吉田町の歴史に少し触れてきたのでご紹介します。

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愛媛みかん発祥の地

愛媛県宇和島市吉田町にある玉津地区をご存知ですか? 

実は、吉田町のみかん栽培には200年以上の歴史があり、1793年に加賀山平次郎氏が、土佐から温州うんしゅうみかんの苗木を持ち帰り、庭に植えたことがはじまりであると言われています。

吉田町玉津地区のみかん畑は、急斜面の段々畑で栽培され、太陽からの光をたくさん浴びて、甘みを閉じ込めていきます。そして、宇和海から吹き付ける潮風がミネラルを運び、環境が濃厚なみかんを作っています。

原田果実園は、約50年前に温州みかんの栽培に始まり、時代の流れとともに、早生、紅まどんな、ポンカン、甘平、せとか、デコポンなど、13種類の柑橘類を栽培をしています。

吉田町の太陽と潮風が美味しいみかんを作る

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南に面した急傾斜の段々畑は、宇和海の潮風と太陽の陽射しをいっぱいにうけて育ち、甘さと酸味のバランスが絶妙な美味しいみかんに育ちます。また、年間を通して温暖で雨が少なく、みかんに最適な環境で作られています。

玉津地区はみかんの町というだけあって、玉津共選場の組合員約180人のうち、約50人が20~30代と40歳未満の若手農家が多く、若手が中心となってみかん栽培を盛り上げています。

40歳未満の若手農家の割合は、全国で4.9%と言われているので、若手がいかに多いかということがわかると思います。

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吉田町のみかん栽培は、1915年には収穫量が愛媛県全体で、全国の半分近くを占めるまでに成長し、1933年には農事試験場南予柑橘試験地(現みかん研究所)が設立されて以来、若手を中心に積極的にみかんの試験研究・技術普及がおこなわれています。

このみかん研究所にて、十数年にわたって研究をし続けた新種が誕生したのをご存知でしょうか?その新種の名前が2019年4月に発表され、「紅プリンセス」と名付けられました。

紅プリンセスは、愛媛を代表する高級かんきつの紅まどんなと甘平(かんぺい)の二つを掛け合わせた品種で、2025年には200トンを超える出荷を目指しているようです。

受け継がれた技術

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現在、原田果実園を管理する原田均の父、万吉(享年84歳)は昭和40年に柑橘栽培の技術を学び、農道や作業道の設計等に活かし、原田果実園を一から作り上げました。

その万吉の剪定や摘果の技術を軸に学び続け、太陽の当たり方などを設計した剪定、摘果技術を磨き、酸味と甘みのバランスにこだわり、「玉津みかん」のブランドを築きあげていきました。

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11月を迎えて本格的にみかんの季節を迎え、原田果実園でも宮川早生を収穫しているところなので、限定5箱ではありますが、BASEにて販売することにしました。

宮川早生は外皮や中皮が薄く、とても食べやすい品種です。樹上で長く熟成させることでより甘みが増し、食べたときの口あたりも風味豊かになっています。色は鮮やかな黄色がで、上品な甘さと華やかな香りが特徴です。

子供のおやつにもむいていて、我が家でも次女が怒涛の勢いで貪っています。

これからの時期、こたつに入って食べるみかんといえば、やはり宮川早生でしょう!ぜひ、この機会に玉津みかんを体験してみてください。

※宮川早生は販売終了しており、現在は南柑20号を販売中です。



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