詩）黒雲　yasuhirom

ああ　黒雲よ
頭上をかすめ　天に湧き
私の闇を映し出す
魂の柩（ひつぎ）よ

私の首を絞めながら　立ち消え
窒息させては　また現れる

飼いならすことのできない
魔物の微笑のようなお前

　私の背骨を喰らいながら
　　のたうち　今も蠢（うごめ）く

青春の日に　お前を見つけてから
幾度となく追い払ってきたが

その度にお前は
眠りとともに目覚めた

私の胸に棲みついて離れない
　黒雲よ・・・