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顧客志向型組織図とは〜マーケティング・マネジメント第16版を読む

2022年11月に発売された邦訳版の「マーケティング・マネジメント」第16版を読みながら気づいたことを書いています。

マーケターの重要な役割の一つが、市場のニーズを把握して社内他部門や協力パートナーに共有しニーズに沿った製品やサービスの提供を実現することです。

しかし、市場価値志向においては、マーケティングだけが顧客ニーズを見極める役割を担うべきでなないとしています。

市場価値志向については以下の記事を参照してください。

市場価値志向においては、すべての職能分野が顧客の声に耳を傾けて価値の創造に注力するべきとしています。

顧客志向型の組織の形は一般的な企業のピラミッド型の組織ではなく、以下のような形となります。


「マーケティング・マネジメント」(第16版)より作成

ポイントは顧客とのタッチポイントがすべての階層にあることです。

では、マーケターの役割はどうなるのか?

その点については以下のように述べられています。

マーケティングに求められているのは、顧客が企業とやりとりする際に、企業を一人の顔として見て、一人の声として聴くことができるように、顧客が関与するすべてのプロセスを統合することである。

「マーケティング・マネジメント」原書16版

経営者でも前線の営業担当者でも同じ顔で顧客と接して声を聞くことができるように統一感を持たせること。つまり、インターナルマーケティングによって社員一人一人が同じ価値感を持って顧客と関与することが重要だとしています。

中小企業では、経営者が営業を担うことが多いですし自然に顧客志向型の組織体系となっているかもしれません。

大事なのは、タッチポイントだけでなく組織として全社員が顧客とのコンタクトから求められているニーズは何かを探究しようとする姿勢ではないかと思います。

顧客の声を聞くだけで終わってはいけないです。

そこから得たインサイトをもとに、競合との差別化を図りイノベーションに取り組まなくてはなりません。

それらのヒントが顧客とのコンタクトから見つけることができることを組織全体で理解することが重要、ということです。

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