無料の力-行動経済学の理解と実践35
皆さんは、Amazon PrimeとNetflixどっちがいいと思いますか?
私は、Amazon Primeです。なぜかというと、Amazon Primeだと送料が無料になるからです。そんなに映画やドラマばかり見ている時間もないので、どちらか一方で十分と思っていてNeflixの料金と比較検討したこともないのです。
でも、たまに、Neflix限定のコンテンツのPRとかを見ると無性に見たくなる衝動を抑えています。
Amazon Primeの送料無料の威力は大きいだろうなと思います。
今回は、無料という言葉に対する人間の弱さについてです。
無料の力とは?
無料の力とは、何かの価格が無料になると、そのもののデメリットを忘れて提供されるものに高い価値を感じてしまうことです。
マーケティング関連で、15年くらい前に出版された「フリー」という本があります。
この本で、フリーミアムという言葉が紹介されますが、これは「フリー」と「プレミアム」の造語です。
基本サービスは無料にして、高度なサービスになると課金されるシステムになっています。
ゲームアプリの課金システムをイメージすると分かりやすいですよね。
フリーミアムビジネスモデルは、この15年くらいであたりまえのように浸透していますね。
「ただより高いものはない」って思わさせられる部分もあります。
マーケティングへの活用は?
無料の力をうまく活用しているのは、「雪マジ!19」です。
「雪マジ!19」は、19歳限定で、スキー場のゲレンデ使用料を無料にするというサービスです。まさに、ここでスキーやスノボをするかしないかが、一生するかしないかが決まるというところに目をつけています。
19歳でスキーをする機会があると、次の冬にまた行こう、という風になって、顧客のLTV(顧客生涯価値)が上がるという仕掛けです。
上の記事にもありますが、無料とすごく安いでは人が受ける印象が異なります。
まとめ
人が無料という言葉に弱いことを示す無料の力について説明しました。
無料でもらってしまうとどこかでお返ししないといけないと感じる返報性につながります。
いろんなビジネスの中で応用することが可能だと思いますが、気をつけないといけないことがあります。
「安かろう悪かろう」と思われてはいけない。ということです。
例えば、「無料だからなんでも喜んでもらえる」というような自社の粗悪品を配るようなことをすればイメージダウンにつながります。
しっかりと自社の品質を示すことができるものが無料にするにはどんな方法があるか検討してみましょう。
最後までお読みいただき有難うございます。