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ネガティビティ・バイアス-行動経済学の理解と実践44

ネットで商品を購入する際に、一番当てになる情報が商品レビューという人は多いと思います。当然、ネガティブな評価が多いと買わないですよね。レビュー数が多いと高評価も低評価もあるのですが、最初に目にしたものが悪い評価だとあとにどれだけ高評価のコメントが続いていても一度失った購買意欲を取り戻すのは至難の技です。

今回は、否定的なものに強く反応してしまうバイアスについてです。

ネガティビティ・バイアスとは?

ネガティビティ・バイアスとは、人はポジティブな情報よりもネガティブな情報により注目し、記憶にも残りやすくなるバイアスのことを言います。

ネガティビティ・バイアスが起きる理由として、人はそもそも本質的にネガティブなものにたいして防御・敵対反応をすることを本能として備えているからという説があります。

プロレスでも、悪役レスラーには強い印象が残ります。漫画のキャラクターでもネガティブな要素の強い悪役が、最終的には人気キャラになっています。「北斗の拳」のラオウみたいなラスボスは人気ありますよね。

著名人がSNS上で意図的にネガティブなコメントを頻繁に発しているのは、人が本質的にそういったネガティブが好物なのを知っているからで、SNS上で場外乱闘を演じれば、結果的に注目をえることが目的というのが多いと思います。

ネガティビティ・バイアスへのマーケティング対処法

自社商品対するネガティブなコメントが一つでもあるとそれは非常に目を引きます。かといって、そのレビューをもし意図的に削除するようなことをすればさらに炎上を招きかねないです。

ではどうすれば良いのか?

答えとしては、ポジティブな面をしっかりと知ってもらう努力をすることです。

前述の通り、最初にネガティブな面を見てしまうとイメージが強く残りますので良い評価が先に目につくようにする工夫が必要でしょう。

また、ネガティブなコメントへの対応がしっかりとできているかどうかも重要です。

色々と文句をつける人も辛抱強く対応されることで強力なサポーターへと転じることも可能です。(ただし、本当のクレーマーに対しての毅然とした態度を取る準備も必要です。)

まとめ

否定的なものに強く反応してしまうネガティビティ・バイアスについて説明しました。SNS界隈では、有名人同志のプロレスみたいな場外乱闘がよく見られます。「注目を得るためで筋書きができているのかな」なんて斜めから見てみると登場人物の役回りなんかもはっきりしてきて面白いですよ。


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