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オークションでの後悔に注意 勝者の呪縛-行動経済学の理解と実践47

少し前にチャリティのネットオークションで好きなスポーツ選手のサイン入りユニフォームに入札したことがあります。

私はまったく落札できませんでしたが、見ていると最後何分かでものすごい攻防が繰り広げられていました。最高額が更新されると締切時間も延長されるので延々と価格のつり上げが行われています。

どうしても欲しいと思った人にとってはプライスレスな価値があるのだと思います。でも、もしかすると冷静さな判断を失っていざ落札してみると大きな出費に後悔している人もいるかもしれません。

今回は、オークションなどでよくおきる勝者の呪縛についてです。

勝者の呪縛とは?

誰にとっても同じ価値(共通価値)を持っていますが市場価格が形成されていないものを巡った競争入札などの結果として勝った人が高値掴みをしていまったのではないかとあとで思ってしまうことを勝者の呪縛(もしくは、勝者の呪い)と言います。

限定販売などにつられて買ってしまっい、あとで「これって本当にそれだけの価値あったのかな?」って思ってしまうことも勝者の呪縛の一種ですね。

前述の、ネットオークションで競り合った際についむきになって高額入札してしまって後悔するようなことを行動経済学では真夜中のラブレターといいます。

真夜中のラブレターは感情の赴くままに書いてしまっうので危険ということのたとえからきています。

勝者の呪縛による後悔も真夜中のラブレターと同じで、感情と合理的行動のギャップによって引き起こされると考えられます。

勝者の呪縛を解消するには?

家電量販店やホテルの予約サイトなどで見かける最低価格保証は勝者の呪縛を解消する手段となりますね。

やはり顧客は良い買い物をしたいと思いたいですし、あとで安くなったのを見ると残念な気持ちになります。

季節ものやファッション品だと仕方がない部分もありますが、付随するサービスで単純な価格比較ができないようにするなどの工夫があれば顧客に後悔させなくて済むでしょう。

まとめ

オークションや入札などで生じる勝者の呪縛について説明しました。前述の通り勝者の呪縛は需要によって価格が変動する商品には常に発生するものと言えます。

変動価格性などを導入する企業では、価格を下げた際に、先に契約した顧客が不満を持たないような手立てを考えてあげることもマーケターの役割となってくるでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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