ついつい相手の性格のせいにしてしまってませんか? 根本的な帰属の誤り-行動経済学の理解と実践49
世の中にはいわゆるクレーマーという人はいます。お店などで怒っている人を見ると「そこまで言わなくても・・・」って思いますが、本人は「怒って当然」って思いがあるのでしょう。
と、他人事のように書いていますが、私もついつい怒りたくなることってあります。そんなときのセルフコントロールのためにも知っておきたいバイアスの一種である根本的な帰属の誤りについて説明します。
根本的な帰属の誤りとは?
自分の身に起こったことは状況のせいにするのにそれが他の人のところで起こった場合にはその人の性格のせいにすることを基本的な帰属の誤りといい、私たちが陥りやすい認知バイアスの一つと言われています。
例えば、前述のクレーマーの方で考えてみましょう。クレームは相手側に非があると思うからおきます。相手の対応が悪い、自分は軽くあしらわれていると思うから文句をつけたくなります。
逆に、クレームを対応した従業員の立場から考えてみましょう。あまり言われたことがないクレームへの対処となると、「この人はクレーマーだ」と思い込んでしまいます。これもまた根本的な帰属の誤りと言えます。
つまり、これは両方の立場から起きるバイアスなのです。
最近は、顧客の無礼な振る舞いである「カスタマーハラスメント」という言葉を聞くようになりました。実際に、執拗なクレームや場合によっては恫喝によってメンタル的にやられてしまうスタッフもいると聞きます。
このような事態に対応するためにも、従業員だけでなく”顧客を教育しなくてはならない”と言われています。
当然、顧客を指導したり指示することはできません。自社のサービスに対しての理解、そして、ロイヤルティプログラムでの評価などによって正しい振る舞いをしてもらうように導いてあげるのです。
まとめ
自分のことは棚に上げて相手の問題は相手の性格に問題があるとする根本的な帰属の誤りについてでした。
ロイヤルティ・プログラムは顧客は利用頻度、利用金額によって利用できるサービスの品質が異なってきます。顧客からすると「公正に扱われていない」と感じるかもしれません。そういった不満を従業員にぶつけられる前に、しっかりとルールというシールドで守ってあげることを考える必要があります。
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