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感謝のエッセイ 金沢マラソン

 走ることを続けていて、マラソン大会にも出ています。フルマラソンには、1年に1度、ハーフマラソンにも1度くらいです。
 10年ほど位前から走り出して、最初の頃はハーフマラソンでも完走できるか心配でしたが、最近はマイペースであれば完走はできるかな、というような思いで大会にエントリーしています。
 走るのが好きなのか?と聞かれると、別にそういうわけでもありません。走っている間は景色を見る余裕もないくらい苦しいですし、何時間も走り続けて健康に良いわけがない、と思っています。なにせ、この年齢であんまり本気になって怪我でもしたら一生痛みが残るかも、などと恐れています。そういうわけで、あまりタイムを気にすることもなく気楽に走りたいというのが本音です。
 ところが、去年、出場した金沢マラソンで思いもかけず、アマチュアマラソン初心者が最初に目標とするサブ4を達成することができたのです。大会前にすごく練習していて準備したわけでもありません。当日も、あまり自分には期待せずただただ楽しく走りたいと思っていました。最初の20kmくらいまで、ちょっとオーバーペースかな、というくらいで走っていました。そろそろペースを落とそうかな、と思っていたところで、サブ4のペースランナーグループと遭遇しました。せっかくだからしばらくついていこうと思って走っていたら、ペースランナーの人たちの掛け声が素晴らしくて徐々に元気になってきました。「いいペースで走ってますよ!」「あと1時間このペースで行きましょう!」この掛け声と沿道の人たちの声援につられて、いつもだったらあきらめてペースダウンしているところが、元気を注入してもらい、そのままゴールまでたどりつくことができました!ゴールでペースランナーの人たちに感謝を伝えたくて握手をしていただいたときに、思わず涙が出てしまいました。
 実は、サブ4達成したかったんです。ここ数年、「ここで達成するぞ。」って意気込んだ大会前の練習で足を痛めたりして、ちょっとあきらめモードだったのです。
 コロナ禍でマラソン大会の開催もなかなか難しい状況が続いています。でも、また、自分への挑戦と周りの方への感謝の気持ちを忘れないためにも走りたいですし、しっかり準備をしていきたいと思います。金沢でまた走れる日が来てくれることを楽しみしています。

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