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自分で作ると価値が上がる!DIY効果とは?-行動経済学の理解と実践12

大阪には自分で焼かせてくれるお好み焼き屋さんが結構あります。
子供の時に近所のお好み焼き屋さんでうまくひっくり返せた時の快感をよく覚えています。

最近は、効率化もあってか仕上がったお好み焼きを目の前の鉄板に置くお店が多いです。失敗する心配もないので味も保証されていますので焼いてくれた方がいいに決まってますが少しつまらない気もします。

今回の記事は、自分が手を加えることによって価値が上がるDIY効果についてです。

DIY効果とは、自分がちょっとでも手を加えたものは愛着が出て高い価値を認めるようになることを言います。別名を、組み立て家具小売の名称から「IKEA効果」とも言われています。

IKEA効果と言われていますが、IKEA以前にも効果は証明されています。インスタントのホットケーキの売り上げが芳しくなかった時に、最後の一手間でたまごを加える作業をお客さんがするように仕様を変更したところ飛ぶように売れるようになったそうです。

人は、本来は効率性を求めることで製品・サービスの質が向上してきたわけですが、効率性が進むと逆に物足りなさを感じるようになるそうです。

日本のような成熟社会では効率的な生活に飽きてしまい、キャンプや釣りのような手間を求める趣味に走りたくなるんですね。

DIY効果の一つの特徴として、すべてをゼロから作ることは求めていない、ということがあります。最初のお好み焼きも最初から自宅で下ごしらえからすることは求めておらず最後の焼き工程が楽しめると自分で作ったお好み焼き感が楽しめます。

また、自分の腕前を磨きたいと思うようになることで、ファンとなってくれ、そして他の人も見せたいという思いが口コミ効果も期待できるようになります。

DIY効果はさまざまな分野で応用が効きますね。

例えば、仕事でも自分が全体のお膳立てはしておいてあげて、最終局面のクロージングで上司もしくは部下を巻き込む。手柄を半分持っていかれたような感覚になるかもしれませんが、その後の上司であれば社内での承認作業や部下であれば業務のフォローアップを期待することができます。

自社の商品・サービスでお客さんにとって良かれと思っていた最終仕上げの部分をお客さんに委ねてみることを考えてみましょう。
場合によって、最終工程のためのオフライン・オンラインでの作り方セミナーのようなもんを開催すればより興味を惹きつけることができるでしょう。

まとめ

自分で手を加えることで愛着、価値を増加させるDIY効果について説明しました。以前に旅行先のホテルで焼き物体験教室があってそこで作ったビールジョッキは見栄えはそんなによくないですけどお気に入りでずっと使っています。自社の商品に愛着を持ってもらう手段として仕上げの手間を顧客さんに委ねてみることを検討してみてください。

参考書籍


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