図解 中村天風の行動学 武田鏡村 からの学び
松下幸之助や稲盛和夫など成功者として名を馳せる人たちが師とあおいでいた中村天風についての本。
最近よく見かける名前だったのでどんな思想の人なのか気になって図書館で手に取った。
前半は天風の壮絶な生い立ちが書かれている。日露戦争などの密偵の役につき、生死のギリギリを生き続けるながら優れた手腕を発揮する。しかし、結核の病にかかり各国の名医にみてもらうも改善されないなか、インドのヨガの伝導士カリアッパ氏にあい、心のもち方をかえることで完治する。その後、経営者となり成功し、後半は自身の教えを広め、天風塾をつくる。ここから各界の著名人が排出されている。
読んでいて思想的には、斎藤一人さんに少し似ているなと思った。主に東洋的思想をもとに、健康や生活、生き方についての教えがまとめられている。
①絶対的な積極性をもて
天風の考えの根幹は、これに尽きると思う。絶対的なっというのは出来事や他人に左右されないっということである。
病は気からという言葉があるが、心を健康に保つことで、体も健康になる。そのために例え、体調が悪くても「最高です!」と言ったりする。病気という出来事に左右されず、積極性をもって生き続ける。
これを行うために明るく積極性を持った言葉を使い、潜在意識まで染み渡らせることが大事である。
また、潜在意識への働きかけとして、寝る前にが重要だと説いている。寝る前に瞑想などで無になるか、もしくは楽しいこと、嬉しいことを思いながら寝ることで潜在意識に積極性が入っていく。
自分の行動として取り入れられることは、最後の寝る前の楽しいことを考えるはすぐにできそうである。絶対的な積極性は行い続けるのは相当に難しい。良い言葉をなるべく選ぶ、自分や周りを、褒める、認める
いやな出来事があってもリフレーミングしてよいこと、学びになったことを口に出してすり込む。そんなようなことが頭に浮かんだ。
②勘を良くする
勘っというのは、よく第六感と言われるものだ。自分は直感的なものと捉えた。
そんなもの鍛えられるのかっと思うが、天風によると勘とは五感の機能を正確にし、優秀にすることだとある。
普通の人間はもちうる感覚の4割程度しか使ってないそうだ。その感覚を鋭敏にし、意識的に注意を向けることで、記憶、連想力が豊かになる。それにより発想や思考が整理され勘が鍛えられる。
迷った時は直感に従えという言葉を成功哲学ではよく見るが、こういう原理からか、っと納得できた。
普段からそのことについて情報を沢山集めたり、考えていたりする。そういう人が出来事に出会った時、脳のコンピューターが自動算出で一気に答えを弾き出す。それが直感なのかと思った。
自動算出するにせよ。正確な情報がたくさんないと算出できない。そのための五感のフル活用であると解釈した。
そう考えるとできることすれば、沢山のインプット、情報に触れられる環境を作っておく。
五感を働かすためにいろいろなものを味わう。
(料理、景色、体験、思い出など)
感性を磨くという言葉があるが自然に触れたり、映画や音楽を鑑賞したりそういったことが生かされるのかもしれない。
③ 三勿三行(さんこつさんぎょう)
最後のページに書かれていた言葉、ここにエッセンスが凝縮されている。
人間には、「3つのやってはいけないこと」と「3つの実行すべきこと」があるという意味を表しています。
やってはいけないことは
①怒ること
②恐れること
③悲しむこと
怒ることや恐れることは、いちど囚われてしまうと良い判断ができなくなる。っと随所にわたって書かれていました。そういう時は一度そういったことを、忘れてしまう。許してしまうことも大切だそうです。
実行すべき事とは?
①誠意
②正直
③愉快
特に思いやりについて厚く書かれていました。いろいろな格言を用いて調和の大切さ、そのために清濁合わせ飲むことなど書かれていました。
よくまとめられている言葉であるとともに実行し続けることの難しさを感じる言葉でもあります。
迷った時の生きる指針として、誠実かどうか、正直かどうか、愉快かどうか、見つめ直すのがいいかと思いました。
総じて成功哲学の元祖的な感じがします。いろいろな人達が言っていたことと繋がることが多く、新ためてその大事さを実感しました。
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