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今週の立浪竜まとめ(3月2週目)

 中日ドラゴンズは先週(3月2週目)、オープン戦を5試合行い、1勝4敗と苦しい週となりました。3月8日のオリックス戦(刈谷)から4連敗を喫し、昨年から最重要課題とされている打撃面で課題を残しました。しかし、3月13日のオリックス戦(京セラD)では阿部寿樹選手(32)が本塁打が放つなど明るい兆しも見えた1週間となりました。

4試合でわずか2得点

 3連勝で迎えた3月8日のオリックス戦(刈谷)。相手先発投手の田嶋投手、山岡投手など好投手を次々に投入するオリックス投手陣に歯が立たず、1得点に抑えられて敗戦しました。そしてこの試合をきっかけに、竜打線が急激に湿っていきます。

 翌日のオリックス戦では6安打完封負け、11日の阪神戦でも1得点しか挙げられず、敗戦しました。そして12日の阪神戦、相手先発・藤浪投手らの前に岡林選手が放った内野安打1本に抑えられ、あわやノーヒットで敗戦するところでした。4試合でわずか2得点。沖縄でキャンプを行っていた時は次々に本塁打が飛び出した竜打線でしたが、一気に勢いがなくなってしまいました。阪神の開幕投手・青柳投手や昨季8勝を挙げた田嶋投手・山崎福投手など好投手と対戦し、簡単に得点が挙げられないことは分かります。ただ、少しでも昨年とは違うチームの姿を見たかったですが、そう簡単には相手も打たせてはくれませんでした。岡林選手、石川昂選手、ルーキー・鵜飼選手など昨年には見られなかった期待の「NEW FACE」が続々と台頭する中、一流のプロの投手達が大きな壁となって若手選手達に立ちはだかりました。

柳投手が圧巻の防御率0.69

 投手陣に目を向けると、今季も先発ローテーションを引っ張っていく柳投手が13日、昨季パ・リーグ覇者のオリックス打線に対し、6回1失点と見事な投球を魅せました。これでオープン戦の防御率は脅威の0.69。開幕投手こそ大野雄投手に譲りましたが、今季も竜投に欠かせない存在となるのは間違いないでしょう。ここまで順調に登板し、今季も開幕から頼れる存在となりそうです。

 一方、やや心配なのは近藤投手です。沖縄キャンプでは「動く直球」を武器に好投を魅せ、アピールに成功していました。しかし、3月8日のオリックス戦では1回2失点、続く11日の阪神戦では3分の1回を4失点と崩れました。キャンプの疲労もあると思いますが、ここで打ち込まれると開幕1軍が厳しくなってきます。祖父江投手が右肩の違和感で開幕1軍が絶望という状況で、本来埋まっていた中継ぎ投手の枠が1枠空いています。自分の投球を取り戻し、「動く直球」を武器に開幕1軍入りに向けてもう一度アピールが求められます。次回の近藤投手の登板に注目です。

唯一勝利した13日・オリックス戦は大収穫

 唯一勝利した13日のオリックス戦(京セラD)は大収穫の一戦でした。まずは今季から二塁にコンバートした高橋周選手。試合開始前までは打率2割ちょうどでしたが、2回の中前打を皮切りに4安打と猛暴れ。一気に打率を3割1分まで押し上げ、開幕に向けて弾みをつけました。また、代打で出場した阿部選手が起用に応える本塁打。貴重な追加点を叩き出しました。今季は打撃が絶好調ですが代打からの途中出場など、難しい立場となっています。このまま好調を維持すれば、左翼での開幕スタメン抜擢もあるかもしれません。

 また、この日はルーキー2選手がスタメン起用されました。「1番・中堅」で起用されたのはドラフト1位・ブライト選手。安打を放つことはできませんでしたが2四球を選ぶと、盗塁を決めて自慢の脚力をアピールしました。「9番・DH」で出場したドラフト6位・福元選手も安打を放つことはできませんでしたが、持ち前の力強いスイングを魅せてくれました。ドラフト2位・鵜飼選手が1軍に帯同して活躍していますが、こちらの2選手も将来が楽しみな選手です。

 9回に登板した5年目右腕・山本投手は3人で締めて初セーブをマークしました。中継ぎになったことでキレ味鋭い球が増えている印象です。開幕すればR・マルティネス投手が抑えを務めることが濃厚ですが、山本投手が祖父江投手の穴を埋めるほどの活躍を魅せてくれるかもしれません。

開幕まで6試合

 オープン戦も残り6試合。いよいよ本番モードに突入します。レギュラー陣の打席数が増え、それ以外の選手は打席数が減ってきます。そんな厳しい状況の中でも結果を残し、開幕1軍の切符を獲得する選手は誰なのか。次週のオープン戦からも目が離せません。


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