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Xデザイン学校#9のリフレクション

はじめに

2023年1月22日。9回目はユーザー評価と発表準備。年が明けて最初の授業ということで、先生が年始の世の中の様子を見て考えたことを、リフレクションとして共有いただいた。その後、1ヶ月後に迫った発表に向けた準備をして、最後に先生から現時点の成果物に対するフィードバックをいただいた。

垂直統合と水平分業

組織デザインには興味があって勉強していたが、自分が勉強していたのは自社の中の組織をどうデザインするかのみで、どこまでを自社、どこからを外注するのが良いかといったところまでは見ていなかったので、NIKEなどの事例を交えた垂直統合と水平分業の話は興味深かった。
私は「考える人」と「作る人」という境界を越えて価値を創出するアジャイル開発に興味があるためか、垂直統合と水平分業だと、垂直統合に対して良いイメージを持っていたが、現実的には垂直統合だと組織的負債ができやすくなってしまう点や、水平分業の方が他社との差別化を図るクリエイティビティに注力できる点をご説明いただき、垂直統合と水平分業の理解が深まった。その後考えたこととしては、垂直統合だと価値を創出している部門と負債化している部門で給与の差が付けづらく、優秀な人材は水平分業の企業に転職する流れができてしまうように思う。ただ世の中の急速な変化に柔軟に対応できる点は、企画から生産までが一つの企業体に所属する垂直統合の強みに感じる。最初は垂直統合で初めて、タイミングを見極めて水平分業に切り替えるのが、現実解なんだろうか。
前回、先生から「これからはソフトウェアだけで完結するサービスではなく、ソフトウェアと何らかのハードウェアを掛け合わせたサービスを考えていく必要がある」(意訳)とお伺いしてから、そのことをよく考える。実際、最近私が購入して満足しているサービスは、スマートウォッチのFitbitや、肥満遺伝子検査ができるGeneLifeといったソフトウェアで完結しないサービスだからだ。
これらを踏まえると、ソフトウェアとハードウェアを掛け合わせたプラットフォームビジネスが考えられたら最強という気がする。最初は垂直統合で事業を開始し、ソフトウェアとハードウェアの融合に関する技術・ノウハウを蓄積する。その後軌道に乗って、多くのデベロッパーがプラットフォームに乗ってきたら、ノウハウの蓄積とスケールのしやすさを天秤にかけて、どこかのタイミングで水平分業に切り替える。デベロッパーに求められているのだから、ハードウェアの生産は増えて、生産コストがどんどん安くなり、他社は追いつけなくなる。
これまで習ってきたPDUモデルに加え、垂直統合と水平分業の話を伺ったことで、企業のスタートからスケールまでの仮説を持てるようになった。今後はこの仮説を持って、世のビジネスモデルを見ていきたい。

実装フェーズでインタビューしたい!と思う罠

課題に取り組み中で頭を凝らしていると、ユーザインタビューでニーズを確認できていないアイデアに向かってしまい、「このままだとアイデア大会だ」と自分自身でストップをかけるタイミングがある。
この時、以前ユーザインタビューのは身内だから、また声をかけてユーザインタビューに対応してもらおうのもありだと思うが、よくよく考えるとこれは危険だ。
なぜなら、今ユーザにインタビューしたいというこの気持ちは、以前ユーザインタビューした際の、ユーザから学びたいという純粋な気持ちではなく、ユーザからアイデアに有利なコメントを聞き出したいという気持ちから来るものだからだ。明らかにバイアスがかかっていて、ユーザインタビューの意味がない。
もうここまで来たら、追加でのユーザインタビューは考えず、質の高い受容性評価をしてもらうための準備に時間のことだけを考えたい。

おわりに

先生のリフレクションが印象的な回だった。また最後に発表練習して、先生からのフィードバックがいただけたことも、とても有益だった。
笑っても泣いても次回が最後。メンバで時間を見つけて集まって、ラストスパートをかけたい。

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