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Xデザイン学校#5のリフレクション

はじめに

2022年9月17日。5回目はペルソナ/シナリオ法。これまで4回のリサーチフェーズを経て、今回から実装フェーズに入った。次のフェーズに進んだことで、それまでいたフェーズの意味がより深く理解できた回だった。

トンネルを抜けると実装フェーズであった

前回の講義から今回の講義までの間に、以下の出来事があった。

  • 個人でサービスアイデアを考案する

  • オフィスアワーで先生からサービスアイデアに対するフィードバックをいただく(本来はチームでのサービスアイデアの評価ののち実施すべき)

  • チームで集まってサービスアイデアを紹介しあって評価・選定する

  • ユーザーインタビューのため、仮説ペルソナに近い人を探す

  • インタビューをして行動シナリオシートにまとめる

  • 他のチームのサービスアイデアとそれに対する先生からのフィードバックを見るため、できるだけオフィスアワーに参加する

こんな感じでいろいろな経験をして、ペルソナを作るための素材を集めた状態だったので、今回の講義には前回の続きという印象を持って臨んだのだが、冒頭で先生から「サービスアイデアは前回まで出来上がっているはずで、これから大きく変わることはないはず」とコメントをいただき、前回の講義と今回の講義の間にそんなに距離があると思っていなかった自分は少しびっくりした。
ただ講義を受けることで、前回まではダブルダイヤモンドのリサーチフェーズに立っていて、今回は実装フェーズの入り口に立っていると理解できた。
ダブルダイヤモンドに関する気づきはこの後別途記述する。

ダブルダイヤモンド(Wikipediaより引用

実装フェーズの知識・経験が、ない!

これまでの4回の講義の内容は、もちろん知らなかったこともたくさんあるのだが、基本的には断片的だった知識が繋がっていくような感覚だった。
それに対して今回のペルソナ/シナリオ法に関する講義の内容は、純粋に知らなかった内容ばかりだった。新規ビジネス創発をする中でCVCAはやったことがあったが、ペルソナはプラグマティックペルソナ以外作ったことがなかったし、上位下位関係分析は言葉も知らなかった。
この辺りの知識がないのは、自分が実装フェーズまで進めるイケてるアイデアを考えられていなかったからかという気もしたが、他の事例を含めて思い返しても、今日の講義に該当する内容を見聞きした覚えがない。
一方デザインファームの方はペルソナ作ったり上位下位関係分析したりしているそうで、DX推進企業に欠けている部分はここか!と思った。

新規ビジネスにおけるリサーチフェーズの成果物

今回の講義ではインタビュー結果をインプットに上位下位関係分析を実施したが、「げ、上位下位関係分析するならインタビューの時点でここまで聞いておかなきゃいけなかったじゃん!」と思うことの連続であった。先生からも、今回は失敗する前提でやった、聞き足りないことが出てくるはずなので、インタビューイは改めて声かけやすい身近な人がいいというコメントをいただき、この辺りは繰り返しが必要な領域なのだと理解した。(インタビューは繰り返しが必要な領域にあるので、有料のインタビューサービスは微妙という気がした。)
また、ここは繰り返しが必要な骨の折れる領域だが、それがビジネスモデルに影響を与えることはないということも、現在検討中のサービスと紐付けて、感覚的に理解できてよかった。
ビジネスアイデアを自分ごととして考えて、しっかりビジネスモデルを練ったのであれば、それがペルソナによってひっくり返されることは絶対ないと思う。万が一ペルソナにひっくり返されるのであれば、それはアイデアを検討した人も、そのアイデアをリサーチフェーズから実装フェーズに進めて良いと判断した承認者も、仕事してないということになる。
この辺りの理解が進んだことで、「あれ?もしかしてダブルダイヤモンドのリサーチフェーズの成果物の一つに、ビジネスモデルがあるのでは?」という気がして資料を見返したら、ドンピシャの資料があって驚いた。
ただ、それまでの私の理解だと、ダブルダイヤモンドって「リサーチフェーズで正しい問題を見つけて、実装フェーズで正しい解決を見つける」としか言っていなくて、リサーチフェーズでビジネスモデルを作るなんてことは言ってない気がしたので、この点をどう理解すればいいか先生に質問した。
先生からは、デザイン思考はスマホのない20年前に考案されたもので、基本的に新規ビジネス創発ではなく、既存サービスの改善を意図しているので、ダブルダイヤモンドのリサーチフェーズの成果物にビジネスモデルがある、なんてことは謳ってない(ので、新規ビジネス創発するなら世の中的なダブルダイヤモンドの理解では足りず、講義で習った内容を理解しておく必要がある)と回答いただき、ただただ納得した。もう中学生になっちゃう。「ためになったねぇ〜」
また昨今の新規ビジネス創発の盛り上がりは、スマホの登場と切り離して考えることはできないのだと改めて感じた。

デザイン思考脳を超えていけ!

前回と今回の講義を経て、デザイン思考とビジネスモデルの理解がかなり進んだ。昨今の新規ビジネス創発におけるデザイン思考の使われ方を思い返すと、ゲーム脳、スマホ脳みたいな感じで、デザイン思考脳というものがあるような気がしてきた。ユーザの言うことをしっかり捉えていて、一見新規性があって、社会問題を解決するイカしたアイデアに見えるが、実際はビジネスとして全く成り立たないアイデアを作り出してしまう脳のことだ。
デザイン思考を学び始めた人は絶対最初デザイン思考脳に陥ると思う。自分もそうだった自覚がある。でもそれで許されるのはせいぜいワークショップの中だけだ。ビジネスの世界では話にならない。
自分はこの講義で教わった内容をしっかり身につけて、ビジネスとして成り立つアイデアを考えられるようになりたい。デザイン思考脳を超えていけ!

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