見出し画像

Xデザイン学校#3のリフレクション

はじめに

2022年7月16日。3回目はビジネスリサーチ。企業様からの課題説明があり、ついにグループワークが始動したと感じた回だった。

情報提供者(インフォーマント)を通して生活者を知る

トライアンギュレーションを踏まえると、ヒアリング対象1名の情報に基づいた判断は危険と考えていたが、これはあくまでヒアリング対象の経験を知ろうとする場合で、ヒアリング対象を情報提供者(インフォーマント)として捉え、情報提供者を通してそのコミュニティの生活者のことを知ろうとする場合は、その限りではないと教わった。
先月、別のコミュニティでXデザイン学校アドバンスコース受講中の方にお会いし、Xデザイン学校のことを色々お伺いしたが、まさにあの時自分は、相手を情報提供者として捉えていたんだと思う。

そのビジネスは最終的に美しいか?

書籍「世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?」を読んで、タイトルに対する回答は、端的にいうと「審美眼を磨くため」と捉えたが、書籍を読んだだけだと、なぜ美術館でアートを見ることが審美眼を磨くことに繋がるのかがよくわからなかった。
先生は、美しいものを見た後に自身の作品を見直して、美しいものと同じ匂いを出せているかを感じ取るようにしていたそうで、これがまさに審美眼を磨くということなのではないかと思った。

DXビジネスでは事業モデルと収益モデルは違う

これまでは事業モデル=収益モデルだったが、これからは事業モデルと収益モデルを分けた上で、事業モデルを収益モデルに変換するためにデータをどう使うかを考えるところが勝負どころと教わった。
なんとなくで理解していた部分が、これ以上ないくらいにシンプルなモデルで表現されていて衝撃を受けた。

顧客のビジョン・パーパスを自分の言葉で再定義する

御用聞き体質のコンサルやデザインファームはビジョンの再定義をせずに依頼を受けてしまうが、先生はビジョンの再定義に時間をかけると教わって、これが真のデザイナーの態度か!と感銘を受けた。
私も最近はお客様からふわっとしたタスクを依頼されることが多く、自分の中で背景の確認やタスクの再定義から着手するよう心がけていたので、レベル感の違いはあれど、それに通じるものを感じた。今自分がやっていることを継続して、ゆくゆくは先生のような態度を身につけたい。
その後の会議にまつわる話を聞く中で、議事メモを取るという行為の中にも、実は会議の再定義という態度が隠れているのではないかと気づいた。
とにかく大きなレベルから小さなレベルまで、自分の言葉で再定義することを繰り返して、理解を深めていくことこそが大事ではないかと思う。

様々なレベルにおいて物事を自分の言葉で再定義して理解する態度こそ大事

ビジネスモデルジェネレーションがMBAの知をコモディティ化した

書籍「ビジネスモデルジェネレーション」が、従来はMBA向けだったビジネスモデルの可視化をコモディティ化させたという話があった。
DXについて調べていると、MBA関連の情報にたどり着くことが多々あった。最近だと組織デザインを調べる過程で「機能別組織」「マトリクス型組織」といった用語を検索した際にMBA向けのサイトがヒットしたことが印象的で、「自分の興味の範囲は、本来はMBAを受けるような人が本腰を入れて学ぶ内容で、自分はそれを浅いレベルで学んでいるだけで、中途半端な知しか手にできていないのでは?MBAに行った友達にこのこと話したらぷぷぷって鼻で笑われちゃわないかしら?」と不安になってしまうことがあった。
そんな折にビジネスモデルジェネレーションの話を聞いて、上記は杞憂だと思えた。
なぜかというと、DXが広く求められる昨今、MBAに行った人だけがDXや新規事業開発に携わるとすると、圧倒的に人材不足だからだ。だからMBAに行かなくても新規事業開発に携われるようにビジネスモデルジェネレーションが生まれたのだろうし、同様にデザインの世界からデザイン思考が生まれたのだと思う。MBAに行かないと学べないこと、美大に行かないと学べないことはもちろんたくさんあるだろうが、ことDXや新規事業開発に関わる知識は、それを担える人材の圧倒的な不足を背景に、コモディティ化が進むことと思う。
なので自分は、MBAに行っていないことや美大に行っていないことに引け目を感じずに、Xデザイン学校で新規事業開発に関する知を真剣に学べば心配はいらないと思えた。

おわりに

新規事業開発の知識はそれなりに身につけているつもりで、Xデザイン学校にはそれを実践する場を求めて参加していたつもりが、普通に知らなかったことばかりでビビる。
ただそれは自分が勉強不足だったからというより、世の中にそこまで新規事業開発を理解して語れる人がおらず、Webや書籍に情報がないことが原因な気がするので、本当にXデザイン学校に来てよかったと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?