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編集者から見たヨビノリ~➁たくみという男~

せっかくなので、たくみさんがどういう人なのかということについて少し語ってみたい。

たくみさんとの出会い

順番は前後するが、たくみさんとの出会いについて話してみよう。

たくみさんと初めて会ったのは、ヨビノリを始めるおよそ1年前のことだ。場所は九州だった。

九州で開かれた物理の研究会で僕たちは出会った。たくみさんと僕の先輩が話しているところに僕が顔を出したのが最初だった。僕とたくみさんは二人とも人見知りだったのだろうか。僕の先輩がなぜか通訳するような形で会話を始めた。

多分たくみさんはヒンディー語を話していたんだと思う。僕はヒンディー語は話せない。

九州でともに行動し、たくみさんについてうっすらとわかってきたが、そのときの印象は

作り話を永遠とできる人

だった。とにかく頭がおかしい。作り話が息を吐くように出てくるというから驚きだ。そんな人見たことない。そんな能力どうやったら身につくのだろう。

とにかく変な人がいる。それが最初の印象だった。

たくみさんとはこういう人だ

YouTubeをやる前からたくみさんはインド人とかエジプト人とか言われていた。留学生に日本語を教えるために日本語教材をカフェで読んでいたときに高校生に"Can I sit here?"と聞かれるくらいだ。

たくみさんも"Sure"と答えるくらいだ。

それから1時間、エジプトから来た熱心な留学生を演じたというのだから驚きだ。よくもまあそんなに作り話ができるものだ。

物理学会で金沢に来ているときの話だが、たくみさんは実はエジプト人でヒエログリフを読めるんじゃないかという説が浮上した。僕はすぐにヒエログリフを作成してたくみさんに送り付けた。

たくみさんは内容を理解してすぐに返信してきた

なんだやっぱり読めるんじゃん。聞いたら少し勉強したことがあるらしい。笑いのためならどんなことでもやる。それがたくみさんだ。

それからというもの、仲のいい数人のグループがあって、月1くらいのペースで飲み会をやっていた気がする。

たくみさんのいる飲み会というのは信じられないくらい疲れる。とにかく面白いことを常に求められるからだ。それを5時間とかぶっ通しでやったりする。頭がおかしい。かなり異様な飲み会だが、めちゃくちゃ楽しかった。

たくみさんは笑いのことに関しては命を懸けている。芸人になったほうがいいんじゃないかと思うほどだ。ヨビノリのたくみってもう芸人みたいな呼び方だし。そのうちR-1ぐらんぷりとかにエントリーしだすんじゃないかな。

たくみさんと一緒にいると、教養を身につけるべきだと感じ始める。それはきれいごとではない。笑いのためだ。たくみさんは教養すら笑いのために投げうってくる。時々高度すぎるツッコミが僕の知らない知識だったりする。

まったく困った。たくみさんがどういう人か思い返すとこういうことしか出てこない。僕が人生で出会った人の中で最も笑いに命を懸けている。それがたくみさんだ。

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