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【特集②】ボクの記憶に残る "ちょっと変わったJAZZ" ...とりあえず5選

ジャズを長年聴いてると、王道のモダンジャズ (コルトレーンやエヴァンスなど) が聴き飽きてくる時がある。そんな時、ふと脱線、探求してみたくなる。
自分以外にもきっとそんな人多いはず。
この記事では、そんな脱線中にとても心に残った"ちょっと変わったJAZZ" を、パッと思いつく範囲で、とりあえず5つ挙げています。
今聴いているジャズに飽きている方にとって、何かの参考になれば良いなと思い、記事を書いてみました。

"ちょっと変わったJAZZ"

#1 「Blood, Sweat & Tears - Maiden Voyage」 [1972]

アルバム "New Blood" のBラスに収録されているこの曲。元はHerbie Hancockが作曲した曲として、よく知られている名曲。
それを、名ロックバンドがカバーするとどうなるのか
下の動画から早速聴いていただきましょう。
…いやぁ。これは最高ですよね。
スキャット入りのドープなジャズロックテイスト
数あるカバーの中でも、上位の出来ではないかと個人的に思っています。
ジャズアーティストも顔負けのプレイでは?
この "Maiden Voyage" でのソリスト Georg Wadeniusさんのギター・スキャットと、そのインプロビゼーション、そして後ろで鳴ってるブッといベースラインは(クレジットを見るとおそらく)Jim Fielderさん。
このグループ、元はAl Cooper率いるバンドでしたが、初期で脱退してしまい、このアルバムの時にはすでにいないのが残念。もしまだ居たとすればもっとすごいのが出来上がっていたかも。。。
ついでに、同じくロックバンドのBラス繋がりで、MellowなJazz Rockを演ってるレアグルーヴィぃぃぃなナンバー、
Hamilton, Joe Frank & Reynolds で、"Nora"。
そして小洒落たSwing Beatとクールな歌声で魅せられるジャズボーカルナンバー
Van Morrisonで、"Moondance"。
続けてどうぞ。


#2 「中丸信 - 変奏曲のテーマ」 [1975]

続いては、日本人による曲。下の動画は3:16~。
この曲自体は、ATG提携映画「変奏曲」の挿入歌として使用されたみたいなんですが、自分は見た事ないですが、映画の内容も凄そうだ。
さて、おそらくこの曲、アナログ7インチオンリーのかなり貴重なナンバー。シャープでキレのあるドラムにパーカッションも絡んでくるファンキーでジャズワルツ風なリズムに、フランス語のボーカルという、変わり種なジャズに仕上がってる。改めて聴いてみても、なんか良い意味でズレてるんだよなあ。
作詩はJean Armand Marcheさん。作曲・編曲は有馬すすむさん。実際に演ってるプレイヤーの情報を知りたいところですが、どこにも情報がありません。
おそらくは、有馬すすむさんが、アルバム "Good Life" で共演したプレイヤー率いて、アルバム収録ついでに演ったのかなと推測。
んー、所々獣のような荒々しいドラミングは石川晶さんとかもあり得そう…笑


#3 「Astor Piazzolla - Suite Troileana」 [1976]

どんどんいきます。
続いては、バンドネオン奏者Astor PiazzollaによるTangoなJazz。Tango界でレジェンド的なお方。
彼の "Libertango" は皆さんも聴いたことあるかもしれません。これも良く聴いてみると、なんか「ジャズだな」って思います。
さて "Suite Troileana" の方。下の動画は~21:40。
これがまた中々イケてます。組曲構成でもあるのでとても面白く聴けます。バンドネオンとかアコーディオンって、昔は軽音楽に使われる楽器と思ってましたが、ジャズ演奏で聴くと、その音色がとても良い雰囲気を出してくれます。
やっぱり固定概念って良くない。自分はどんな音楽もフラットに聴けるようにいつも心がけてる。クラシック音楽、民謡、はたまたEDMだったとしても。
自分がこれをJazzとして解釈していることに、ちょっと違うよって方いるかもしれませんが、まあ大目に見て下さい笑
ついでに彼が音楽を手がけた映画「タンゴ ガルデルの亡命」のOSTにある、美しいジャズワルツ "Vais del Regreso" もついでに紹介しておきます。
タンゴっぽく3拍子で、ヴィブラフォンとピアノが優雅に舞うワルツに、スペイン語?ポルトガル語?でゴージャスに歌われる美しいジャズナンバー仕上がってる。
この曲自体手がけたのは、Fernando Ezequiel SolanasJosé Luis Castiñeira De Diosの二人。Astor PiazzollaはOST全体を監督した感じですね。
まあそんなことはどうでもいいです。とにかく最高のジャズワルツ


#4 「深町純 - Nocturne In E Flat Major (Take 2)」 [1976]

なんか気づくとジャズボーカルばっかりになってるので、この辺りでボーカル無しの曲でもいっときますかね。
鬼才、深町純さんによる、インプロ全開ノクターン
これ初めて聴いた時は、ホント鳥肌立ちました。ショパンのノクターンが、こんなに熱く激しいものになるとはね。。。
Take1と2がありますが、2が個人的に好み。気になる方は、Take1の方も聴いてみてはどうでしょう?
兎に角、Take2は必聴です!
深町純さんは個人的に大好きすぎるアーティストの一人なので、色々書きたいところですが、シンプルにオススメの作品を一つ紹介だけしておきます。
シンセ多重録音作品 "Quark"。兎に角鬼才っぷりがない。


#5 「村岡実 - Take Five」 [1970]

最後は、ジャズファン界隈では有名な尺八の達人、村岡実さんで "Take Five"!
たぶん、ジャズを色々聴いてきた中で、これが一番新鮮で且衝撃を受けた曲
他のリスナーの人達にも、同じ境遇の人いるんじゃないかな。
「ポンッ」て太鼓が鳴っちゃうもんね笑
最初、エッてなったけど、ずっと聴いているとそれがめちゃくちゃかっこ良く聴こえてくるんだよね。
他にも琵琶、琴の和楽器をジャズに取り入れ、且それをモダンに聴かせるセンス。ヤバすぎでしょ。いやーホント鳥肌モノ
聴いた事ない方には、是非聴いてみてほしい。
和ジャズは奥深いですよ〜。コレを皮切りにさらに掘り下げてみては?


記事は以上になります!
参考になったかわかりませんが、新たな発見に繋がれば幸いです。
手広く、そしてDeepに、ジャズを楽しみましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました!

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