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生産管理システムを勉強してみた#1

2021年9月21日

新しいキャリアに挑戦予定

すぐに戦力になることができるように生産管理システムについて勉強を開始

何から始めれば良いか

生産管理システムという言葉はよく耳にしますが、実際のところ製造業で見てみるとExcelだったりAccessだったり。という光景が多い。(と思っています)

私が知っている生産管理システムも最後はAccessだった。これをほかのシステム(BOMや製品データ)と連携するには裏でクエリ処理してCSV連携しているイメージしかありませんでした。

おそらく複雑でシステム要件に落とし込みづらく結局Excelになってしまっているように思っています。(初稿時点)

全体を把握するために以前購入した書籍を漁っていると発見しました。

これをnoteを使う練習も兼ねてまとめて行こうと思います。

はじめに

<要点>

対象は製造業で生産管理システムに携わる人
大半の企業はパッケージでなく手作りオーダーシステム
製造業には生産管理の範囲(スコープ)がない
生産管理=生産計画+購買と思い込んでいる人が大半
この本の特徴「生産にかかわるすべての業務を網羅し業務の関連を説明」
本書に登場するシステムは2012年に”PDCA”としてリリース

<所感>

ふむふむ。著者も現在の生産管理システムが漠然とした存在になってしまっていることを嘆いているように感じました。これが本書執筆のモチベーションになっているようです。

自分の課題認識は相違なかったな。と感じた次第。

それでは早速1章から確認してみよう

<2021年10月2日 追記。すべてをまとめ上げて>

結局生産管理システムの導入が難しく、なかなか進まない理由は以下の7つほどに分解できるかと思います。

<生産管理システムが難しい理由>
①生産管理システムは工場(会社)全体に関連する幅の広いシステム
②ゆえに、スコープが決まらない
③最もコアとなる生産計画サブシステムは顧客の業種・業態で多岐にわたる
④ゆえに、生産計画サブシステムの標準化(パッケージ化)が難しくカスタマイズ化され、導入期間・コストともに膨大となる
⑤各顧客の業態・業種と合わせてスコープ対象(例:生産計画+在庫管理など)の現場オペレーションを把握する必要がある(ベンダー側も)
⑥システム導入に向けた調整作業が多く、目的がぼやけやすい
⑦導入してみたものの要件定義が甘く、運用できない

難しい理由が明確になったら成功させる要因も絞れます。

<生産理システムの導入を成功させる重要項目>
①生産管理システムの全体像を関係者全員が理解し、スコープを決める
②現在の課題を明確にし、どのサブシステムに関係が深いかを決定する
③課題を解決することでどんな成果を得たいかを決める
④成果を関連する部門でKPIに落とし込む
⑤KPI達成に向けて運用する人(現場)に目的を共有する
⑥生産管理システム導入によって見える化した指標を共有しカイゼン活動のタネにする(現場レベルで自分事化)

1章.IT化=生産管理システム。でない

女性が働く

1章全体を読んで(本を読んで、出力する経験)

初めてのnote記事作成。昨日ユーザー登録して「できるかな?」と不安を持ちながらもとりあえずやってみた。

本を読むことは大好きですが、インプットだけなのでこうしてアウトプットすることで記憶への定着が段違いです。

癖にしておくと、いつか記事が役に立つかもしれないし、本を読んで終わり。でなくなっていくと思いました。そして情報を整理するのは楽しい!と感じた。

英語でもインプットだけではコミュニケーションは取れなくてアウトプットが重要だと思うのでその原理を趣味の読書に拡大していきます。

全11章。頑張ります。(21年9月21日 初稿)

<1-1 要点>生産管理システムはCQDを向上させる仕組み

生産管理システムが漠然としている理由
1.受注や生産計画といった、将来的に変更される可能性を秘めたデータを扱う
2.調達・設計・在庫管理など隣接する業務が複雑に絡み合うため全体を見渡しにくい
生産管理システムは「工場をもっとよくするためのシステム」
生産管理システムはQCD向上を追求する仕組み

引用:生産管理システム構築のすべて ISBN 978-4-534-04674-1  P12~14参照

<1-1 所感>

生産管理の課題を少し掘ってくれているが、「確かに」と感じる

結局日本人の得意とする自己流がシステムの要件定義を複雑化し、全体最適より個別最適を優先してしまっている(=オーダーメイドになる)

<1-2 要点>業種や業態でシステム化する対象が変わる その1

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人によって生産管理の定義が異なる
・<受注担当者目線> 生産計画を作るシステム
・<生産計画担当者目線> 計画通り生産を行うシステム
・<工場経理目線> 工場の仕掛在庫が分かるシステム
・<工場長> 工場の経営システム
狭義の生産管理システム
「生産計画作成」「購買管理」
広義の生産システム
「受注管理」「工程進捗管理」「在庫管理」「原価管理」「生産性管理」
製造業のシステム化は生産管理が基本

引用:生産管理システム構築のすべて ISBN 978-4-534-04674-1  P15~17参照

<1-2 所感>

ベンダー目線の話が濃くなっている。作り手側が顧客理解できていない、あるいは顧客側が作り手側に100%の要求仕様書を出せていない。という現状があると感じました。

1-1の要点で挙げていた「隣接する業務が複雑に絡み合うため全体を見渡しにくい」ということを詳細に説明している内容でした。

<1-3 要点>業種や業態でシステム化する対象が変わる その2

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システム化の関心は業種・業態で異なる
<設備メーカ> 設計・開発の管理が中心
<部品メーカ> 納期と原価
<グローバルなメーカ> 効率的なSCM
<電子部品メーカ> 製品のライフサイクルと価格
<アパレル> 商品在庫の管理
<食品メーカ> 原料価格とトレサビ
生産管理システムを因数分解すると
 「生産」  原材料に付加価値を加える経済行為
 「管理」  現状を把握して最適化するための統制
 「システム」 仕事を自動化する仕組み
生産管理システムの導入目的を立場で分けると
 「経営層」 経営戦略の成果の見える化
 「管理層」 計数による部門最適化
 「実務層」 標準化による効率化

引用:生産管理システム構築のすべて ISBN 978-4-534-04674-1  P15~17参照

<1-3 所感>

関心が業態で異なること、導入目的が立場で異なること。という現実はなんとなく肌で感じてはいましたが、体系的に整理してもらうと「なるほど」と感心。

2010年に初版の書籍ですが、導入目的が立場で異なる。というのはまさに近年目にするDXが進まない理由と合致していると感じました。
上位層から下位層にいくほど部分最適になってしまい、隣接する業務がリンクしづらくなるのでしょうね・・・
「DXの成功はトップが先導すること」というのが常識になっていますが、部分最適の積み重ねは合成の誤謬につながるということだと痛感しました。

<1-4 要点> 顧客の想いを最大限に引き出すための3つのポリシー ※本書とインデックスずれてます。前項を2つに割ったため

003_パートナー握手

生産管理システムのベンダーが持つべき3つのポリシー
①見える化を目標にする
 生産管理システムをBI化し、企業戦略に基づいて経営リソースと業務プロセスを最適化するためにデータを分析・活用する
著者独自の定義語としてPI(Production Intelligence)。生産状況や出荷進捗、在庫状況などを計数化しリアルタイムで把握できるように工場の見える化を実施する。=工場の現状を的確に把握する
②情報速度を重視
 新鮮なリアルタイム情報を提供できるように情報インフラとシステムを工夫すべき。製造現場のPOPシステムでリアルタイムに収集できるように収集すべき
③PDCAでカイゼンを進める
現場のカイゼンが日常的に行われるように、システムは変更に耐えるように柔軟に設計すべき

引用:生産管理システム構築のすべて ISBN 978-4-534-04674-1  P18~20参照

<1-4 所感>

「1章を通して生産管理システムを導入・検討したい人」、「顧客に生産管理システムを提供しているベンダー」がいるように感じます。

1-4は完全にベンダーよりなのですが、さらっと読んでしまうとどちら目線の話か混乱してしまいます。なるべく「製造業にかかわるユーザー目線」「ベンダー目線」どちらの話なのかは分かるようにまとめていきたいと思います。

1-3までは非常に納得でしたが、1-4のカイゼンに対応できる変化できる柔軟なシステム設計。ここは少しだけ疑問が残ります。

「(日本人の大好きな)柔軟性をシステム要求に入れると仕様が複雑化し、結局部分最適寄りになってしまうのでは?」と思っています。

この疑問は大事な視点だと(勝手に)思っているので、忘れずに本書を読み進めまとめて行きたいと思います。



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