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広島県尾道市・ペットボトルの売却収入【棄却】

2023年8月22日に出た住民監査請求の結果について、AIを用いて概要をまとめました。

住民の請求

令和5年6月28日に、住民は尾道市長が行ったペットボトル売買契約について監査を求める住民監査請求を提出しました。住民は、市が令和4年度に締結したペットボトルの売買契約が市場価格に比べて著しく低廉であり、不適切な契約方法を用いていると主張しました。請求の趣旨としては、市長がペットボトルの売却において適正な価格で実施するよう市場価格の調査と契約方法の見直しを勧告することを求めています。

尾道市の主張

尾道市は、ペットボトルの売買単価が市場価格よりも低い理由について、売却対象が圧縮されていない「丸ボトル」であり、リサイクル事業者が再資源化まで行うことを条件としている点を挙げました。また、市の契約単価は、年間を通じて定期的に回収されることを前提としたものであり、中間処理を行わないことで発生する費用負担を考慮すると、単純に市場価格と比較することはできないと主張しました。

監査委員の事実認定

監査委員は、市のペットボトルの売却方法が市場価格と異なる条件下で行われていることを確認しました。具体的には、市はペットボトルの圧縮・梱包を行わず、そのままの状態でリサイクル事業者に引き渡す「丸ボトル」での取引を行っており、リサイクル事業者は再資源化の全工程を実施する義務を負っています。これにより、ペットボトルの運搬コストや再資源化に伴う費用が増加し、売却単価が低くなる要因となっています。

監査委員の監査結果及び意見

監査結果として、請求人の主張には理由がないと判断され、請求は棄却されました。監査委員は、市が適切な方法でペットボトルの売却を行っており、不当な財産の処分には該当しないと結論付けました。ただし、今後も引き続き、廃棄物処理においては社会情勢の変化に注視し、様々な角度からの検討・検証を行い、市民への説明責任を果たすよう努めることが求められました。


リサイクルについては、下記の書籍が参考になります。自治体が有価物として廃棄物を売却することがあります。金属価格が上昇しているときには、入札をしないといけない価格まで上昇していることがあるので、契約事務に置いては、要注意です。