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南米最高峰アコンカグアに登った話

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2019年1月に登った南米最高峰アコンカグアについて
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2020年7月の記事一覧

アコンカグア16日目:再会

2019年2月5日(火) 旅あるあるアコンカグアから帰ってきて昼くらいまで熟睡するかと思いきや、意外と早く起きた。死闘を繰り広げた体は、全身筋肉痛だ。 これからやらないといけないことは、INKAのオフィスに行って登頂証明書をもらったり、レンタルしたブーツを返却しにいったり、衣類をクリーニングに出したり、これからの南米旅行の計画を立てたりする日にすることにした。 Diegoに借りていたアタックザックも返さないといけない。住所を教えてもらわないと。 このホステルは1泊だけ

アコンカグア15日目:懐かしのメンドーサ

2019年2月4日(月) 最後の朝アコンカグアベースキャンプ、世界一豪華と呼ばれるプラザ・デ・ムーラスで迎える最後の朝だ。今日も快晴、気持ちよく歩くことができそうだ。 今日中にメンドーサまで戻る予定なので、バックパックに入れて持っていくものは水とちょっとした食料のみだ。 往路と同様、ペ二テンテスのホテルまでムーラで荷物を運ぶためINKAのスタッフにテントなどの荷物を渡す。今回は70リットルのグレゴリーバックパックも預けて、小さなアタックザックのみ持って下山することにした

アコンカグア14日目:下山開始

2019年2月3日(日) C3からBCへ登頂の翌日、喜びもつかの間、今日はこのC3コレラ6,000mからBC4,300mまで下山しないといけない。しかもC1にデポしてある荷物もすべて回収して。 おそらく6時間くらいあれば下山できるだろう。しかしさすがに体中が痛み、筋肉痛のような感じだ。 15時間も歩いた、さすがに疲労は溜まる。 登るのも大変だが、下るのも大変。でももうこのキャンプ生活も終わりだ。明日にはメンドーサに戻って、シャワーを浴びて、ワインも浴びる。ステーキも食

アコンカグア13日目:南米最高峰に立つ

2019年2月2日(土) 出発サミットプッシュの朝を迎えた。朝4時、まだ日は昇っていない。 そして雪が降っているのか、テントに氷が当たるような音がする。 ヘッドライトを点ける。テントのファスナーを開けて外を見てみると、地面が真っ白になっていた。とりあえず火を起こして、昨日作って寝袋に入れておいた水でお湯を沸かす。 朝食用に取っておいた最後のラーメンを茹でる。 この戦いを今日で終わらせる。そんな気持ちでいたが、もちろん天候によっては途中で引き返さないといけない場合もあ

アコンカグア12日目:C3コレラ

2019年2月1日(金) C3コレラ今日も快晴。C2ニドから最後のキャンプ地C3コレラを目指す。 前回のサミットプッシュ時にC3を通ったことがあるが、明るい時間に行くのは初めてなので、道は覚えていない。 寝袋をたたみ、テントをたたみ、すべての荷物を持って、C3に向かう。 標高は6,000m、ここから3時間くらいの行程だ。 予定では、明日の朝5時くらいにはサミットに向けて出発したいので、ちょっとでも順応するためになるべく早く到着しておきたい。 13時くらいに着ければ

アコンカグア11日目:再びC2へ

2019年1月31日(金) C2ニドへ朝がきた。INKAのテントでボトルいっぱいに水をいれてトイレをして、山頂へ向けて、出発の準備をする。 日程の延期はない。最小限の食料と荷物を持って、今回は一気にBCからC2まで荷揚げをする。 BCからC2までは6時間の行程だ。9時頃に出発して、途中C1での休憩も入れて、16時くらいには着けるだろう。 4,300mから一気に5,500mまで登る。 サトキ君はもうC1に向けて出発しているんだろうか。一本道なので、どこかでまた会うだろ

アコンカグア10日目:もう一度

2019年1月30日(木) 登頂者たちとの再会ベースキャンプでの朝を迎えた。体調は良い。僕の中ではもう一度だけアコンアグアに挑戦することを決めていたが、まだ完全には決断してはいなかった。 ベースキャンプを歩いていると、 先日のサミットプッシュ日に、6,400mのインデペンデンシアで会ったスコットランド人の二人とすれ違った。 僕は気づかなかったのだが話しかけられて、この前インデペンデンシアで会った、と言われてやっと気がついた。 一緒に登ったDarioから、二人とも登頂

アコンカグア9日目:下山と出会い

2019年1月29日(火) 一人目の日本人今日は一旦、BCまで下りようと思う。どのみちガスや食料がないのでC1まで下りないといけないが、C1には雪がないので滞在できない。 一度BCまで戻って、体制を立て直そうと思った。再チャレンジするかどうかまだ決めきれていない。 標高6,400mまで登ったんだ。登れない人のほうが多いんだから、登山初心者で健闘したじゃないか。 もうキリマンジャロの標高も超えている。 十分やったとも思えるが、地球の裏側まで来て手ぶらで帰るわけにもいか