koyomiの由来
こんにちは、koyomiのヤスです。ブログを始めることにしました。koyomiのことや、日々考えていること、お客様や農家様との会話で楽しかったことなどについて不定期に更新していきます。
今日はkoyomiの由来についてお話しします。
私はミュージカルが大好きです。中でも「RENT」が特にお気に入り。RENTのテーマソングに「あなたは1年という時間をどの様に測りますか?」という問いかけがあります。
朝日の数?夜の数?コーヒーの数?インチやマイルで?それとも笑った数や喧嘩の数?
愛で数えるのはどうだろう?
「愛と時間」をテーマにした傑作です。
私がうつ病を煩い、無気力に落ち込んでいた時、またはそれに至るまでの数年間を振り返ると、私は過去への怒りと将来への不安に疲弊し、今に全く集中できていませんでした。
その後、ヨガとオーガニック野菜との出会いにより、私の人生は180度の方向転換をとることになります。
ヨガとオーガニック野菜が私に与えてくれたこと、教えてくれたことは沢山あるのですが、すごく単純化して抽象化すると、
「自然と調和することの心地よさ」と「結局のところ、今この瞬間に集中するしかないということ」を学んだ気がします。
ヨガは呼吸をエネルギー源として、そのエネルギーを身体中に巡らせて心身を浄化します。今に集中して、心の動きを鎮めていく。練習を繰り返していると、自然が与えてくれた体の本来あるべき姿へと導かれていきます。
オーガニック野菜も、化学肥料や人工農薬に頼らず、自然の力を味方につけて、手間隙と時間をかけて大切に育てられます。自然という予測不可能なものに対して、環境の変化に誠心誠意対応していく。きめ細かく段取りをして、それを実行していく農家様は匠です。
居心地の良いカラダと、カラダが喜ぶ生命力の高い食事。こんな感じに時間の流れに逆らわずに、楽しく・快適に歳を重ねられたらどんなに素敵なことだろうと思うようになりました。
私はもともと資本主義経済の一丁目一番地の様な環境に身をおき、そこで精神を患った関係で、療養中はその環境には絶対に戻らぬよう意識していました。ヨガの世界観を学び、「今までいた世界は狭い世界だったな」と意図的に過去に目を向けないようにしていました。もう僕の過去は壊れてしまった、という諦めもあったのかもしれません。
それでも、心は自然と過去の点と点を勝手に繋いでいく。私は会社時代、戦略の企画やマーケティングを専門としていました。サラリーマンなので嫌な仕事も沢山ありましたが、戦略とマーケティングは大好きで熱中していました。
資本主義の最前線で病を煩い、オーガニック野菜やヨガを通じて自然との調和の大切さを学んだ。人生を再起させるにあたっては、この経験を活かして「自然との調和」と「経済の好循環」が両立することを実証できないか。時代は明らかに新しいステージに向かっている。その新しい時代における新しい事業モデルを作りたい。それが一番に自分らしく居られる方法ではないだろうか。
と考えるようになりました。
ココロとカラダが良い状態になると自分らしさが自然と表に現れる。ココロのモヤが晴れて、本当に大切なものが見えてくる。今この瞬間に集中すべきことが見えてくる。ココロの声がハッキリ聞こえて、その声に素直に従うことができてくる。結果、全てが楽チンになる。
その頃、農家様に赴いて毎週お手伝いさせて頂きながら、色々な話しを聞かせて頂く中で、一つのアイディアが浮かんできました。
農家様は自然相手に段取りしている。農産物の特徴は無い時は無いし、ある時はどっさりある。傷がついていたり規格外となるハネモノも多く出る。人気者の農家様であるほどに出荷作業は忙しい。それらは複雑に入り組んだ段取りの賜物であり、言わば農家様の暦。
農家様の暦に寄り添う。農家様の暦に寄り添って、困りごとを解決する。規格外となる野菜を大量に引き受ける。農家の出荷したいタイミングを優先する。農家様の生産性を高めることに徹する。農家様が出荷できるモノを仕入れてから、メニューの構成を考える。農家様と同じ様に、自然界の今を受け入れる。こういう取り組みで、農家様は助かるだろうか。
そうすることで希少なオーガニック野菜を安定的に調達し、コールドプレスジュースをはじめ色々なメニューを作ることで、お客様の健康習慣を作れないか。言うなれば、お客様の心地よい暦を一緒に作れないだろうか。
農家様の暦に寄り添い、お客様の健康習慣という暦を作る。日はまた昇る。一年はまた巡る。農家様の暦とお客様の暦が噛み合い、まるで小さな宇宙の様に、または永久機関の様に、心地よく、自律的に、スムーズに廻り続けるエコシステムになるのではないだろうか。
それが、koyomiという名前に込めた想いです。
koyomiが生まれて1年と9ヶ月が経ちました。農家様とは2年目のお付き合い。初年度の学びも活かされて、お互いに色々と新しいアイディアが出てきて楽しい。何より、「助かってるよ」の一言が嬉しいです。お客様も少しずつ増えて、koyomiを生活のリズムに組み込んで頂ける方も増えてきました。
関わる方全ての人が幸せの連鎖で繋がれば良い、と本気で思っています。農家様とお客様とkoyomi全ての幸せを同時に実現することは、欲張りなことでは無いと思う。誰かが勝てば誰かが負ける。それが当たり前と考えるのは、やはり寂しすぎる。
自然界に目を向ければ答えはそこにあります。だから、私たちは自然の力を信じています。人間も自然の一部である、と捉えて、自分らしさを大切にできたら、ハッピーは溢れ出て、周りも自然にハッピーになる。誰かの幸せが誰かの幸せに繋がる。私たちはハッピーが広がる未来に希望を観ています。
さて、私は1年という時間をどの様に測りたいのか?
私は幸せの連鎖で一年を数えたい。
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