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試験対策の本質① ぽいぽい捨てる

 各種試験で大切なことの1つは「捨てる」こと、特に完璧主義は絶対に捨てることです。お持ちの方は今すぐお近くのゴミ箱へお願いします。試験にチャレンジされる方は真面目な方、学習熱心な方が多く、「テキストを隅々まで読まなくては」「過去問は何年分すべて解かなくては」「予備校のテキストは邪道できちんとした基本書(教科書)で学習しなければ」「『○○士』『○○師』になるのだから試験対策から本質的に学習しなければ」「細かいことが出題されるかもしれないから、これも押さえなきゃ」という強迫観念をもたれる方が多いと思います(僕もこのタイプなのでよくわかります)。しかし、これは「はじめに」で述べた、「攻略法」や「正しい方向性」という観点から言うと完全に誤っています。これらは一見すると、まじめに学習をすすめている、熱心に学習していると考えられていることから、「よいこと」と思われがちですが、これこそ、試験対策では最大の落とし穴、泥沼です。日々の努力が結果になかなか結び付かない最大の原因であると僕は考えています。各種試験の試験範囲は膨大ですし、試験日までに残された時間は限られています(使える時間も限られています)。それを上記のように隅々までやることはそもそも時間的に無理です。また、各科目の本質に近づこうとすることは姿勢としては大切ですが、超優秀な研究者の先生でさえ難しいこと(一生をかけて行うこと)ですから、一人のフツーの受験生が行うことには自ずと限界があります。さらに、細かいことは気になりだすとキリがありません(あれもこれもとなってしまうと当然覚えきれませんし、肝心の基本的部分の知識が欠落してしまいます)。実際、私は、(合格できた)司法試験も、宅建試験も、賃貸不動産経理管理士試験も、管理業務主任者試験も、行政書士試験も、FP2級・3級試験も、個人情報保護士試験も、過去問は数年分しか検討できませんでしたし、テキストは読み切れていません。ここで意識したことは、受験生の多くが解けること・知っていること(よくAランクと言われる知識・問題)は解けるようにする、その知識はしっかりと覚える、そのほかはきっぱりと捨てるという覚悟をもつことです。冷静に考えると分かりますが(お手持ちのテキストや過去問集をみていただけると分かりますが)、Aランクとされる知識・過去問題だけですでに「あれ、多すぎない?」と思うはずです。これをBランク以下の問題や知識に手を伸ばしていたらキリがありません(後述しますが、そこでは合否は決まりません。受験生の多くが解けないのですから)。それよりも、Aランクの知識・問題を確実にとっていけるようにすることが試験対策では近道です(合否が決まるのはここです)。

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