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ホセ・ベリオスと7年総額1億3100万ドルで契約延長
どうも、ヤスです。現行の労使協定が切れるまであと2週間ほどなっていますが、驚きのニュースが飛び込んできました。ブルージェイズがホセ・ベリオスと契約延長に合意したとのこと。
The @BlueJays have signed José Berríos to a 7-year, $131M extension, per @bnicholsonsmith and @ShiDavidi. ✍️💰
— Sportsnet (@Sportsnet) November 16, 2021
Thoughts on the deal? 🤔 #BlueJaysOnSN pic.twitter.com/mv7bnRrSWY
契約は2022〜2028年間の7年総額で1億3100万ドル。なお、5年目の26年終了時にオプトアウト(選手側の契約破棄)ができ、フルではありませんがトレード拒否権が含まれているそうです。
Berrios seven-year, $131M deal with Blue Jays includes opt-out after fifth year, escalators and limited no-trade protection, source tells @TheAthletic.
— Ken Rosenthal (@Ken_Rosenthal) November 16, 2021
ちなみに身体検査待ちですので球団からの発表はまだです。
11/18追記:公式からの発表も来ました。
OFFICIAL: We've agreed to terms with RHP José Berríos on a 7-year contract extension.
— Toronto Blue Jays (@BlueJays) November 18, 2021
The best is yet to come, @JOLaMaKina! pic.twitter.com/B7A89Pp74o
契約延長についての雑感
今回の契約延長ですが、驚いたと共に、素直に安心したというところです。なんと言っても彼はトッププロスペクトのAustin Martin、Simeon Woods-Richardsonを手放してまで手に入れたエース級のスターター。22年オフ時にもし契約延長できずFAで出て行かれていたら、大損をする可能性がありました。
また彼は来年で28歳とまだ若く、肩肘の大きな怪我をしたことがないというのもポイントです。年齢的にはこれから全盛期を迎える時期なので、大きな怪我、年齢を重ねることによる成績低下というリスクは低めだと思っています。
サラリーも年平均2000万ドルほどと、彼のようなスターターにしてはリーズナブルと言えるレベル。もし22年オフに今年と同じ程度の成績を残して市場に打って出ていたら、もっと高値がついた可能性はありました。トロントで経験したたった2ヶ月と少しの経験が、彼に今回の契約延長を決意させたのだとしたら、ファンとしてもとても嬉しい限りです。
今回の契約延長は、ブルージェイズの球団史上で最大規模となりました。次点は2006年に結んだバーノン・ウェルズとの7年総額1億2600万ドル(FA選手では今年のジョージ・スプリンガーの6年1億5000万ドルが最高)。これだけで球団が彼に寄せる期待の大きさがわかるというものです。
レイとセミエン両者ともとの再契約は困難に?
ベリオスとの契約延長は今期に限ってはペイロールにほぼ影響がないですが、中長期的には影響が大きいです。
前回のNoteではブルージェイズが使える資金について書きましたが、ますますレイ、セミエン両者と再契約するのが難しくなりました。仮に彼らと再契約したとしましょう。すると22年はスプリンガー、リュ、セミエン、レイの4人でだいたい9000万ドル以上はペイロールを占めることになります。23年はこれにベリオスの契約を加えると、5人だけでまず間違いなく1億ドルを超えることになります(リュは23年限りで契約が切れますが)。ブルージェイズのようなMLBでは中規模程度の市場であるチームにとってこれだけペイロールがロックされてしまうのは、決して健全な状態とは言えません。
さらに難しいのは調停を迎える選手たちのことです。テオスカー・ヘルナンデスは23年まで2回の調停、ブラディミール・ゲレーロJr.はこのオフから調停に入り、ボー・ビシェットも22年オフから調停の資格を得ます。普通に行けばどんどん彼らのサラリーは上がっていくため、どんどんペイロールの空きが少なくなっていくのです。
そしてゲレーロ、ビシェットとの契約延長を考えるのであれば尚のこと。彼らがFAになるのはまだまだ先ですが、今のような活躍が続くのであれば、契約延長を早めにすることを考えなくてはなりません。もし彼ら2人ともと契約延長すると、ペイロールがガチガチに固まってしまいます。という点を考えると、レイ、セミエン両方ともの再契約はかなり難しいでしょう。
ちなみに、私はレイとの再契約の可能性は低いのではないかと思っています。その理由のひとつは上記の中長期的なペイロールの問題、2つめはこのオフにおけるブルージェイズの動き方にあります。
まずスティーブン・マッツとの再契約に動いているという話、
Jays recently made a multiyear offer to Steven Matz. He did not accept it so free agency awaits. Jays ultimately decided not to give Matz the $18.4M qualifying offer.
— Jon Heyman (@JonHeyman) November 6, 2021
先日ドジャースと契約したアンドルー・ヒーニーにオファーしていたという情報、
What we know of the Blue Jays’ script so far is this: They made a strong offer for Andrew Heaney, according to an industry source, before the left-hander agreed on an $8-million, one-year deal with the Los Angeles Dodgers, and discussed an extension with Matz.
こちらも先日デトロイト・タイガースと5年7700万ドルで契約したエドゥアルド・ロドリゲスへも契約へ動いていたという話、
Jays tried for E-Rod but the pitcher opted for Detroit https://t.co/mrwN7woEpa
— Jon Heyman (@JonHeyman) November 15, 2021
さらに本日エンジェルスと単年2100万ドルで契約したノア・シンダーガード獲得にも動いていたとのこと。
Heard multiple teams were in on Syndergaard at above $18.4M qualifying offer. #Bluejays were among those. Not sure if Yankees made an offer, but they were staying up on his market. They would have great insight into the pitcher from their new third base coach — Luis Rojas.
— Joel Sherman (@Joelsherman1) November 16, 2021
これらの動きから見えるのは、まず絶対数が少ないLHPを早めに確保しておきたいという思惑、もうひとつはスターター枠を埋めるにおいてバウンスバック候補を狙うことや、支出を少なくしたい、というところだと思います。
ヒーニーはもし契約に成功していればそれこそ今年のレイのようなバーゲン契約になる可能性、シンダーガードもおそらく単年で(現にエンジェルスがそうしたように)済んだので長期的にはペイロールに問題ありません。
ロドリゲスもレイよりは総額が少なく、マッツはさらにそれを下回る契約になるはずです。という、ブルージェイズのムーブとしてレイとの再契約が薄そうだと思わせるものが多いのです。
セミエンに関しては正直わかりません。セミエン自身は労使協定が切れ、ロックアウトになる前に契約を望んでいるとの情報がありますが、ブルージェイズとの進展は特に聞こえてこないからです。
というところで、レイ、セミエンが今後ブルージェイズを出るのかどうかについて、まだまだ時間が必要になりそうですね。今回はここまでにしたいと思います。またブルージェイズ関連の情報があれば更新していきます。
トップ写真は@Sportsnet より