【Vol.10】珈琲通信 ボリビア レアンドラ アングロ
こんにちは。こんばんは。
「魅力的なコーヒーの背景を知ってもらいたい」という思いから始まったこの通信。記念すべき10回目。
ここ最近アナエロビックやアフリカの個性的な豆が続いていたので今回は秋らしい落ち着きのあるボリビアを選びました。届いたコーヒーを飲みながらボリビアの魅力を知ってもらえたら嬉しいです。
ボリビアという国
ボリビアはブラジル、ペルーなどに面している南米の国。
多くの人がテレビや書籍で見た事がある「ウユニ塩湖」が有名ですよね。
この写真は鏡張りと言われる現象で、雨が降り、水が張って、さらに次の日晴れないと見れないというなかなか難易度が高いものらしいです。だから見に行く人は雨季を狙って長期滞在するそう。一生に一度は見てみたいこの絶景をすっかり忘れていました。コーヒーをきっかけにその国の事を調べるとコーヒー以外の知らなかった事に気付けるし、こんなふうに昔抱いていたいきたい!という気持ちを思い出したりするのでこれも楽しいなと感じます。
ボリビアのスペシャルティコーヒー
ボリビアは標高が高く、首都ラパスにある国際空港は標高4,000mの高地にあることから世界で最も標高が高い空港と言われているほど。その恵まれた環境で育つボリビアのコーヒーは標高の高いコロンビアと似ていて果実味がギュッと詰まった味わいが特徴的。こんなに美味しいコーヒーなのにあまり流通していないのには理由があります。
それはアメリカとの政治的な関係に。2004年にUSAIDというアメリカの組織(国際開発を目的とした政府組織)が、麻薬の問題を解決するために、ボリビアでコカの葉をスペシャルティコーヒーに変えようというプロジェクトを開始しました。しかし、昔から嗜好品としてコカの葉を噛む文化やコーヒーに比べて栽培が簡単ですぐにお金になることからコーヒーを栽培してもらうのは難しく生産者はなかな増えない現状が続きました。
その中でもUSAIDは生産者に技術指導し、2004年、初めてのCOE(コーヒーの世界的な品評会)が開催されました。その後2009年も開催されましたが、政治が傾いたことがきっかけで緊張が走り、USAIDは追放され、それ以降COEは打ち止めに。間違いなくボリビアのスペシャルティコーヒーに大きく貢献したと言えますが、難しい政治的背景から今は現状維持が現実的なところでしょう。
詳しくはTYPICAというダイレクトトレードのプラットフォームを運営している会社のページに書いてあります。とてもわかりやすく面白いのでぜひ目を通してみてください。
生産情報
少し難しい話が続きましたが、ボリビアのスペシャルティコーヒーとても魅力的。スペシャルティコーヒーを飲み始めた頃は酸味が得意ではなく、スペシャルティコーヒーらしい果実味を持ちながらもローストナッツやミルクチョコレートのような要素も感じられ、馴染みやすく好んで飲んでいました。
今回のコーヒーもそんな要素を持ち合わせ、はちみつのような滑らかな質感、オレンジのような酸質。落ち着きのある上品でエレガントなコーヒーで、何杯も飲み続けたくなる心地よさがあります。
なかなか飲む機会のないボリビアのコーヒーをぜひお試しください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?