『経済学って何だろう』-経済学入門書のご紹介【1】-

早稲田大学政治経済学術院教授の戸堂です。

いま、経済学の超入門書を書いていて、2023年11月ころ新世社から出版予定です。そのご紹介をさせてください。

まず、なぜ入門書を書こうと思ったのか。あとがきから抜粋します。

「もともと、私は、これまで研究成果を基に日本経済について一般向けの書籍や新聞・雑誌記事を書き、様々に提言を行ってきたつもりです。しかし、30年の長期にわたる経済停滞や、それに続くコロナ禍や米中対立への対応を見て、日本経済の行く末に悲観的になるところがありました。

ところが、日々の授業で学生と接する中で、若い人たちの元気とやる気、そして社会に対して貢献しようという気持ちがより強くなってきているのを感じています。ですから、自分自身も悲観的にならず、彼らの成長に対して力にならなければと強く思うようになりました。

そんな中で、新世社の編集者さんから、経済学の入門書を書いて見ないかとのご提案をいただきました。そのありがたいご提案を受けて、この機会に若い人々に経済学の考え方を伝えたい、経済学を使って、日本を、そして世界をよくしてもらいたいという気持ちから、入門書を書こうと思ったのです。

ですので、1人でも多くの方が、この本を契機に経済学を学び、自分のため、そして社会のために応用してもらうことを願っています。」

このような動機で書いた入門書ですので、経済学の考え方をできるだけわかりやすく解説し、多くの人に読んでいただけるように心がけています。特に、日本の経済停滞や所得格差の拡大など、現実の社会・経済問題を経済学で読み解くことで、経済学の理解が深まるように構成されています。

また、伝統的な経済学だけではなく、行動経済学やゲーム理論を使った政治経済学など、新しい経済学分野に触れているところも、入門書としては珍しいと思います。

この後の記事で、目次や見本の章をご紹介していきます。

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