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靴紐を結ぶ #未来のためにできること

地球の未来のために、
自らの未来の健康のために、
私は、日常の買い物は、
歩いて行くことにしている。

片道30分の道のりと聞くと、
大した距離ではないと感じるが、
その準備には、
慎重を期している。

購入した物を背負って帰宅するための
折りたたみのリュックをポケットに忍ばせてから、
スニーカーに足を入れ込む。
いつも左足、右足の順で。
スニーカーの紐は、
手前から3つ目の穴のところから順番に、
しっかりと締めていく。
スニーカーと足がフィットしていないと、
行きはともかく、
購入した物を背負った帰りがツラい。

歩いて買い物に行くことを始めた頃は、
こんな風に、
しっかりとスニーカーの靴紐を結んではいなかった。

ただ、スニーカーに足を突っ込んで、
なんとなくそのまま歩いて行き、
購入した物をエコバッグに入れ、
手に持って歩いて帰ってきていた。
それを続けた数日後、
少し身体が傾いているというか、
歪んでいる感じを覚え、
やがてそれは、
筋肉痛や関節痛といった症状に変わった。

これでは、せっかくの歩いて買い物に行くという決意も
台無しになってしまうし、長く続けていくことができない。

そこで、
身体への苦痛を取り除くための対策を考え始めた。

エコバッグを手に持つのをやめ、
多めに買い物をしても、楽に運べるように、
背負えるようにしよう。
ただ、空のリュックを背負っていくのは、少しカッコ悪い。
歩いている最中に、
スニーカーの中で、ぶかぶかと足が動いてしまうことが、
ストレスの原因となっているようだ。
このぶかぶかを解消しよう。

そうした観察や考察を通じて、
辿り着いた対策が、
折りたたみのリュックを持っていくことと、
靴紐をしっかりと結ぶことの
2つだった。

靴紐をしっかりと結ぶという行為は、
単に、足と靴をフィットさせるための行為に留まらない。

しっかりと結ばれた靴紐は、
自らが進んでできる、
ささやかな貢献を行動に移すために、
文字通り、
その足元を、物理的に、心理的に固める役割を果たし、
地球の未来と契約を結んだと自覚するための絶好の証となる。

スニーカーに綺麗に収まった
自らの両足を眺めながら、
ふと、そんなことを思う。

結局のところ、
人間は、自らの決意の元に、
一歩を踏み出し、積み上げ、
それを長く続けていくことでしか、
確実な未来を見い出すことはできないのだろう。

靴紐を結ぶという行為は、
日々、私に、
未来のためにできることの決意と行動の真を問いかけてくる。

#未来のためにできること

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