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ハワイの謎の絵文字『ペトログリフ』。

ハワイには古代から絵文字がある。この絵文字を『ペトログリフ』と言う。
古代エジプトのヒエログリフに似ているようだが、ちょっと違う。ヒエログリフは「文字」だが、ペトログリフは「絵」だからだ。ちなみにハワイ語では、『カハキイ(kaha=削る、引っかく、kii=絵)』と呼ばれている。

マウイ島の繁華街ラハイナにほど近いオロワルという場所のペトログリフを紹介しよう。このエリアはかつてイアオ渓谷とラハイナを結ぶ近道(だけどかなり険しい)として利用されていた山道だ。
旅人たちはこの山道を通り、切り立った岩壁のあるこのオロワルで休息を取ったのではないかと伝えられている。ペトログリフは彼ら旅人が残した旅の記録ではないかと推測されているのだ。

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ペトログリフのほとんどは人の形をした絵とか、○印とかだ。
たまに犬や馬や鳥などの動物の絵もあるが、これがいったい何を伝えるために描かれたものなのかはいまだ解明されていない。
文字を持っていなかったハワイにおいて、何かを後続の者に、あるいは後世の者に伝えるために「絵」という手段を使って、この地にあったこと、旅での出来事などを伝えたかったのではないかと考古学者は伝えているが確証はないのだ。
一方でスピリチュアルな人たちの間では、宇宙人との交信記録ではないかという説もある。ロマンあふれる見解だが、いずれにしても確証はない。

このオロワルという地域はカメハメハ大王の第一夫人だったケオプオラニ妃の祖母が統治していた場所であり、プウホヌア(避難所)のヘイアウ(神社の神殿)を建てたと言われている聖地のひとつだ。後にハワイの最初の首都になったラハイナにもほど近い。
宗教儀式を行ったヘイアウもあったと伝えられているがその姿は今はもう存在していない。とはいえ、エネルギーそのものはまだこの地に残されている印象がある。

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以前、雲ひとつない快晴の空の下、この場所を訪れた。しばらくすると、突然西の空に虹が掛かり始めた。雨と太陽の光がないと虹が架かることはないので、雨が降るのだろうかと思い、ペトログリフに意識を向けて、瞑想している時のような感覚になった。
かつてここを歩いたハワイアンが岩陰で休んでいるようなイメージが頭にぼんやりと思い浮かんだ。

静かに、本当に静かに、やさしい雨が空から落ちてきた。
まるでこの地と私たちを浄化するように。
雨が太陽の光に反射してとても美しかった。
きれいだな、と感謝しながらその美しさをカメラに収めてみた。
写真の上部はうっすらと靄がかかり、オーブが写り、紫の光が映り込んだ。光と雨の加減かも知れない。それでも、なんだか祝福されているみたいで嬉しかった。

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ハワイの聖地は心を向ければ応えてくれる。それを受け取るこちら側の受け皿さえ用意しておけばちゃんと返してくれるのだ。
必要なのは、疑わず素直に、そしてポジティブに、浮かんだイメージを受け取ることだ。それが何を意味するのかなんて考えなくていい。
自然と繋がること。魂の自分自身と繋がること。それが幸せへのカギだ。

ハワイのペトログリフはどの島にもある。そのほとんどはすべすべした溶岩大地に描かれていることが多い。オロワルのような断崖の壁面に描かれていることは極めて稀である。
悲しいことに、心ない人たちが落書きをしてしまったり、削ってしまったりして、もはやその姿が見えない場所もある。消すことは簡単だがオリジナルを取り戻すことはもうできない。

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聖地は何かご利益をもらう場所ではなく、大自然に対する感謝の気持ちを向ける場所。その地と向き合い、自然と向き合い、自分自身を見つめ直して、これからなろうとしていく自分のあり方を宣言する場所に他ならない。

ペトログリフは謎のまま解明されていないが、何かスピリットが宿っている気がしてならない。何かを感じようとしなくてもいい。感じなくてもいい。
ただ心を向けるだけ。もし何かメッセージが浮かんだら感謝して受け取ればいい。それでいいのだ。

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