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カレー熱、再燃

カレー熱再燃へのいきさつ

2020年は新型コロナウィルスの感染拡大のおかげで2月末からお家で仕事している。
外資系企業だと、営業職なんて携帯電話とネットとパソコンだけあったら、どこでも仕事できるやろ?という考え方なので、あっさりお家での仕事に移行した。
在宅勤務、テレワーク、リモートワーク、Work from homeなど色んな呼び方があるけど、要するにウチで寝て起きて、仕事して、ご飯まで食べちゃうぞってこと。
すると、自ずと大好きなインド料理店やタイ料理店、カレーショップ、立ち食い蕎麦屋などなどに行ける機会が激減してしまう。
特に美味しいカレーを食べられなくなるのは辛い。
そこでマリーアントワネットの提案に従って、食べに行けないなら自分で作っちゃえばいいじゃん!ってことで、まずはAmazonで本を調べてみると、カレーレシピ本はかなり幅広く出版されており、とりあえず踏み出しやすいところで、更にせっかくだったらインドカレーが食べたいなぁと考えながら、レビューを参考にしつつ、手始めに1冊入門書を買ったのが8月頃。
しかし、名前くらいは聞いたことはあるけど、香りや味を具体的に想像できないスパイスや聞いたこともないスパイスが登場して、これをひとつひとつ揃えるんかいな?、買ったらどうやって保管すんの?そもそも使いこなせるのか?まずもってどこで買えんねん?と、次々と湧き上がる疑問。
ところが近所を探してみたら、とっても優秀なアジア食材屋さんがあって、本場産の色んなスパイスを少量から入手できることが判明した。そしてどうやらスパイスは冷蔵や冷凍保存はオススメされておらず、だったら百均で売ってるプラスチックの密閉容器に保存しとけばいいじゃん!ってことに気づいた。そんなこんなで実際に作るようになったのが9月。
そこから毎週、違う種類のインド?カレーを作ってみている。
初めのうちは、材料の下準備やスパイスの計量、炒めたり煮詰めたりで余裕がなかったので、ホントに写真が1枚も残っていない。撮る余裕なんてなかった。
こんなちょびっとのスパイスで、本当にちゃんと味がつくんか?、逆にこんなにブラックペッパー入れて食べられる味になるんか?とか、半信半疑でレシピとにらめっこしてた。
作り方に慣れてくると少しずつ完成図くらいは撮れるほどの余裕が出てきたので、noteに記録として残しておこうと思うようになってきた。

初期形態

初めに買ったレシピ本は、都内で数店舗を展開しているエリックサウスの稲田俊輔氏の「南インド料理店総料理長が教える だいたい15分!本格インドカレー」。
タイトルからしても敷居が低そうだし、実際にトマトはトマト缶、ニンニクやショウガはチューブ、具に至っては缶詰でいいよという感覚なので、とっても始めやすい。
計量は全てフライパンごと秤に乗せてやるから、大さじとか小さじとかの表記はなしで全てグラム表示、煮詰め方は仕上げの量で決めるなど、とっても合理的で分かりやすい。
使うスパイスも基本的には、コリアンダーシード、クミン、ターメリック、チリペッパーのパウダー4種類とカルダモンとクローブ、マスタードシードのホール3種類だけ。
数種類のスパイスを手に入れることだけできれば、簡単に始められそうって思えた。
これらを近所のアジア食材店で買うと、パウダースパイスとクローブ、マスタードシードが50gで150-250円、カルダモンはさすがにちょっと高いけど、それでも400円。
脱線したけど、何よりエリックサウス八重洲店は何度か行ったことがあって、大好きなお店の1つなのだ。
大好きなお店の料理長のレシピ本なんだから、美味しいのは間違いないだろうという基準で選んだ。
その読みどおり、実際に作ってみると、超簡単なのに、どれもちゃんと美味しい。
自分、料理上手くね?と勘違いできるレベルだけど、こういった勘違いはスタートのときこそ必要だと思う。
特にサラダチキンを使って作るバターチキンは、革命的と言っても過言ではない。
必要な材料をフライパンに入れてから点火して、混ぜ合わせていくだけという、この上なくシンプルな手順なのに、めちゃくちゃ美味しい。
そして小さく書かれているレシピなんだけど、お手軽ラッサムも本当に美味しい。
トマトと玉ねぎ、トマトジュースにスパイスと塩、酸味付けがあれば完成する。
酸味にはアジア食材店で買ったタマリンドペーストを使ってるけど、ポッカレモンや梅干しでも美味しい。

第2形態

稲田氏のレシピをいくつか試していると、基本のスパイスミックスとトマト缶をベースにしたカレーがほとんどなので、変化を欲するようになってくる。
レシピ本には、サイドメニューや本格的なミールスの作り方、果てには上級者向けにスパイスの組み合わせ方についての概念図など、色んなバリエーションが載っているというのに、人とは我がまななものだ。
そこで、ステップアップをと思って選んだのがナイル善巳氏の「ナイルレストランナイル善巳の やさしいインド料理」。
この本もまた素晴らしい。銀座ナイルも有名店だしね。
カスリメティやカレーリーフなどスパイスの種類が少し増えるのと、トマトや香味野菜は生のものを使う。
大事なのはスパイスが急に増えないということと、玉ねぎの炒め具合がレシピごとに5段階で記述されており、その5段階はどういう状態なのかを詳しく解説してくれていること。
そして、南インド、北インドのスパイスの構成の違い、作り方の違いを見開き2ページで解説してくれており、これがインドカレーの体型的な理解にはとっても役立った。
あくまで「やさしいインド料理」と初心者向けにを謳っているが、出来上がったものは個人的な感想ではあるけれど、ちょっとしたお店にも負けない味になる。
バターチキンはちゃんと作ると実は凄く手の込んだ料理なんだけど、ナイル氏のレシピはそれほどの手間をかけず、レベルの高い味になる。
カスリメティがあれば、レベルが更にもう1つ上がる感じ。
稲田氏とナイル氏のレシピ本の目についたものをひと通り作ってみて、「今日はパパッと手早く美味しいのを作ろう」と思ったときには稲田氏のレシピ、「今日は時間があるから、じっくり作るのも楽しもう」と思ったときにはナイル氏のレシピと選択の幅が広がった。

とまぁ、単なるカレー好きから、そのカレー好きが高じてスパイスから作るほどの熱を発するようになった経緯はこのくらいにしておく。
これから、過去に作ったカレーを振り返ったり、新たに作ったカレーの記録を残したりしておこうと思う。

ちなみに、これを書いている時点で、既に20種類以上のカレーを作ってみている。

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