自然食品
私のアレルギーは生後間も無く発症したので、たぶん食生活が人とだいぶ違うと思う。子供の頃の卵や大豆やいろんなものが食べられなかった時期を越えても、基本添加物などの人工的なものが食べられない。
便利な加工食品、不自然な環境で育ったお肉にもれなく反応するから、幼少期にそういう便利なものを普通に食べて育った両親は、当時の情報不足もあって、市販の食品、普通の食品が食べられない娘の登場は、軽くパニックだったと思う。
当時はステロイドが”奇跡の薬”みたいに持て囃されてた頃だし、お医者さんでさえ見解が様々で何が正しいのかも分からず、心ない人は”前世の行いが悪い…”などと言って宗教に勧誘してきたりするので、両親はいろいろ傷ついたよう。
そんな中、ほどなく両親は”自然食品”と出会う。
『自然食品:自然のままの食品。一般に、農薬や化学肥料を使わずに作った農産物と、食品添加物を含まない加工食品をいう。』-デジタル大辞泉の解説より引用
卵やお肉などの素材そのものがアレルゲンであるだけなら、単純にそれらを避けた食事=例えばベジタリアン=などを実践すればいいけれど、どうもそうではない。
食材の加工の仕方、原材料に入る無数の人工的なもの、に反応する。そんな具合だから、毎回製品裏面の材料とにらめっこして食材を慎重に選ぶ。が、ダメな時もある。
大手メーカーのものだから安心という神話が崩れ、食材やアレルギーの情報を探し回る両親。それらの情報は玉石混合であったので、結果的に私のアレルギーは大人までしっかりと持ち越す事となる。ただ、当時数少ない、大手メーカーの作らない無添加の食品≒自然食品に出会ってくれた事は非常に有難い事だ。
自然食品店のお店であれば、ほぼなんでも買える(食べられないものリスト)ので、市販のお店で感じる、食べられるものが無さすぎる、選べるものが無さすぎる苦労とは無縁だ。
(ただ、市販のものより1.5~2倍ほど高いからそこだけはお財布との相談だけど。)
今は時代の流れ的にも、自然食品にとって追い風なので、その発展はとても嬉しい反面、トレンドに乗って取り組んだ企業と、何かの使命感を持って陽の目を見ない頃から取り組んできた企業では、同じ”無添加”な食品であったとしても、アレルギーの私にとっては、”何か”が違う。
今でも不思議なんだけれど、私は卓上醤油の定番、某大手メーカーの醤油がずっと食べられない。材料を見る限り、特に添加物らしきものは見当たらず、大豆・小麦・塩とだけ書いてあるのに、少しでも食べると唇は腫れ、口の中が痒くなる。
そんなことも多いから、原材料だけでは判断出来ないので、企業の取り組みやら方針を確認しにいってから買い物したりする。
例えば、私はフロレスタのドーナツが好きだ。甘いものだし、揚げ物だし、原則アレルギーにはダメなものなんだけど、創業者の心意気に共感したから、恐る恐る食べてみた。全粒粉入りの小麦粉とか体に優しいお砂糖とか、素材へのこだわりがいいのか、たまになら食べれるようだ。(今のところは)
日本では思想が強いとすぐに宗教!などと叩かれてしまいがちだけど、長い物に巻かれない姿勢、信念持って取り組む姿勢には共感する部分も多い。(全ての活動に賛成ではない場合もあるけれど。)
下記の企業・お店はアレルギーの私が快適にお買い物が出来るということに加え、お買い物を通じて、その方向性·信念を応援したい気持ちでよく利用している。
◇◇よくお買い物する自然食品・自然素材のお店(主にオンライン)◇◇
◇びんちょうたんコム(プレマ株式会社) 自然食品の総合店
ここは自然食品のみならず、アレルギー生活に必要なあらゆるものが揃う。食品・洗剤・寝具や家電なども。情報発信にも熱心なので、たくさんの情報ももらう。
オーブスのスキンケアシリーズは、どんな肌荒れの時でも使えるスキンケアだし、飲料シリーズは、根本的な体質改善に一役買っている気がする。
◇kotori works 布ナプキン・リネンの衣類・自然食品など
リネン(麻)の服は理屈なく気持ちいい。ここで扱われる手作りのリネン製品の良さはもちろん、極上の滑らかなウールの心地良さは、他では体験出来ないもの。
希少な日本ミツバチのリップバームは、万能クリームとして、虫刺されやアセモなどの治りを本当によくしてくれる。希少なためよく売り切れるけど、いつもあることが当たり前ではないんだ、と自然の恵みをいただいていることを実感する機会でもある。
◇コープ自然派(オーガニック・自然食品の宅配)
昔の生協(コープ)では無添加食材が買えたけど、今ではほとんどの生協がそうではない。こういう一部の無添加な食品を扱う生協が復活してくれて本当助かっている。
◇シサム工房(フェアトレード・エシカル衣類)
最近いろんなところにお店が出来て、嬉しい限り。コットンや麻など、自然素材かつ手作りの服。着心地がいいだけでなく、長く愛用したくなる、優しい思いの詰まった服。お役目が終わった牛の革(材料として殺さず自然死)で出来たカバンは、デザインもよく本当気に入っている。
◇cocowell(オーガニックココナッツオイル・ローカーボカフェなど)
代表の水井さんとは、一緒にイベントを立ち上げたりなど、その人柄をよく知ってのことだけど、本当に質の高い商品を、社会貢献事業と結びつけて展開している姿勢はとても尊敬している。
私と娘の体質はアレルギーだけでなく、血糖値のコントロール力が弱いらしく、そんな複合的な体質にも、何かとココナッツはいいらしい。ココナッツシュガーは血糖値をあげにくいし、ココナッツオイルは酸化しにくい。ココウェルカフェでのランチ&スィーツは、私と娘にとって安心して食べられる貴重なお店でもある。
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