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「オタク48・46プロデュース公演ドラフト会議」を終えて(2/3)

 前記事では、今回のドラフト会議についての概要説明や、各プロデューサーの思考について記したので、まだ読んでいただけていない方はそちらに目を通していただければ幸いである。

2つのチームコンセプト

 さて、本記事では、メンバー指名の部門について、メンバーごとの説明や、指名理由などを記載していきたいと思うが、その前に、チームコンセプトについて発表しておこうと思う。我がチームでは2つのコンセプトを重要視した。

 まず1つ目を説明にするにあたり、筆者の推しメンの傾向を説明しておくと、基本的に、大人気のメンバーを推すことは少ない。簡単に言えば、「ミュージックステーション」に毎回出てくるようなメンバーはほとんど推したことがない。深夜の音楽番組であっても、推しメンが出演しようものなら、我が家では、紅白歌合戦を見ているような気分になる。つまるところ、なかなか選抜にも選ばれない干されメンが好きなのだ。

 公演というものは、やはり人気のあるメンバーは毎回出演するわけではない。メディア仕事などが優先的になるため、公演になかなか出演しないメンバーもいる。翻って、メディア仕事などがあまり無いメンバーは、公演への出演率は自ずと高くなる。自らのポジションだけでなく、そういった人気メンバーのポジションも覚え、休演したときに代役として入るよう努力するメンバーも多い。

 つまり、公演という場は、そういったメンバーにこそスポットライトが当たってほしいと筆者は感じている。ミュージックステーションには出演できなくても、努力を怠らない、実力のあるメンバーは他にも大勢いるのだ。そういったメンバーたちが、日の目を見ないまま卒業していくのはあまりにも辛い。そういった子たちが、公演を見に来たオタクに見つかり、人気を集め、飛躍していく姿を見たいのだ。そのキッカケとなる機会を、このプロデュース公演で提供していきたいと思っている。1つ目のメンバー選びのコンセプトはここにある。

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一大ムーブメントを起こした「身長革命」

 2つ目のチームコンセプトは、他のプロデューサーにも衝撃を与えた。(自分で言うことではないとは思うが)名付けて「身長バランス理論」である。

 アイドルオタクであれば、自分の好きなアイドルの誕生日や、どういう趣味・特技を持っているか、ぐらいはある程度理解しているだろう。では、推しメンの身長は記憶しているだろうか?意外と、見落とされがちなカテゴリーなのである。正直、知らなかったところで、応援することに何か支障をきたすわけでもない。なんとなく、背が高いほうだな、とか低いほうだなぐらいわかっていれば十分だとも思う。

 筆者は、基本的に背が高いアイドルが好きになる傾向がある。かといって、この「身長バランス理論」は、背の高いメンバーばかり集めるというものでもない。公演というのは、かなり狭い空間で行われる。収容人数も250人~300人ぐらいだ。実際に、公演に入ったオタクならわかると思うが、相当至近距離でアイドルのパフォーマンスが見れる場所である。つまり、メンバー同士の身長差がはっきりと視認できるのだ。

 これが、アリーナクラスの会場で公演を行うのであれば、一番遠い3階席からメンバーを見ても顔の識別だけで一苦労なのだから、身長差など気になる余裕はない。しかし、劇場であれば、一番後ろから見たとしても、メンバーの顔ははっきりわかる。そうすると、身長差など、他にも気になるポイントを見る余裕が生まれるのだ。

 仮に、170cmのメンバーと、145cmのメンバーを、横並びで配置したとすると、相当な違和感が生まれる。イメージしやすい例をあげると、オール阪神・巨人師匠が似たような身長差である。オール阪神・巨人師匠が並んで、熟練の漫才を披露されている分には身長差など気にならないだろうが、アイドルがその身長差で横並びで踊っていたらどう考えても気になる。気になって公演どころではないのである。

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 まだまだ「身長バランス理論」について語りたいことはあるが、いつまでたってもメンバー説明に入れないのでここまでにしておく。反響があれば別記事でじっくり語るかもしれない。言いたいことは、「メンバー16人の身長バランスをある程度揃えておくということは、公演という規模では意外と大事」ということだ。この点も、今回のメンバー選考にあたり、重要なコンセプトとさせていただいた。

選ばれし16人の精鋭たち

 ようやくメンバー説明に辿り着いた。ここからは、筆者がドラフト会議で獲得することに成功した16人のメンバーを1人ずつ紹介していく。メンバーの特徴や、選考理由などをそれぞれ説明していきたいと思う。

 まず栄えある第1巡選択希望選手。岩立沙穂(AKB48 TeamB cap、157cm)

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 指名理由から簡単に述べよう。推しメンだからである。完全なるえこひいきだ。とはいえ、第1巡で選択したい理由もちゃんと多くある。現在はAKB48 TeamBのキャプテンを務め、年齢も25歳と、グループの中ではお姉さん組である。チームをまとめるキャプテンを任せたいメンバーは早めに獲得しておきたかったのがまず一点である。

 そして、彼女の魅力はなんといってもオールラウンダーなところだ。歌唱力、パフォーマンス力、ファン対応、どの観点から見ても確実に合格点以上を叩き出してくる。舞台などに出演する機会も多々あるが、素人目に見ても演技力もあると思う。

 このオールラウンダータイプは、他のプロデューサーとの競合の可能性が相当あったと考える。実際、筆者も第1巡ではなく、第2巡のAKB48指名制限の枠での獲得も検討したが、やはりこの公演の「軸」になりうるのはこの子しかいないと覚悟を決めた。

 最大の武器となる抜群のアイドル性といい、魅力十分ではあるが、AKB48では表題曲での選抜経験は1度もない。どうにか選抜入りしてほしいというのが筆者の心からの願いだ。この公演が、選抜入りへの最後の一押しとなることを願って、第1巡目指名とさせていただいた。


 続いて、AKB48所属のメンバーのみの指名制限となる第2巡選択希望選手。長友彩海(AKB48  TeamK、161cm)

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 このメンバーも、指名巡で相当悩んだメンバーの一人だ。彼女の魅力は、ファン視点の理解力が抜群であることだ。現在、AKB48グループは、劇場での公演が不可能となっている。そこで、各メンバーの自宅をZoomで中継し、自宅から公演を行うという取り組みをしている。すごい時代になったものである。

 普段の劇場とは違い、自宅からのパフォーマンスとなるから、それだけでもギャップは大きいのだが、衣装や小道具なども全く無い状態で公演を行わなければならなくなる。メンバーたちも違和感を抱えながらのパフォーマンスになるが、観客たちもやはり今までと同じようには見られない。

 そのギャップをいかに埋めるかの創意工夫を行うという点について、長友彩海はトップクラスに思考を巡らせていた。衣装や背景など、少しでも今までの公演のように楽しんでもらうための工夫が多く、その点を筆者は最大限に評価したいと感じたため、この巡目での指名とさせていただいた。


 続いて、AKB48 Team8所属のメンバーのみの指名制限となる第3巡選択希望選手。清水麻璃亜(AKB48 TeamB/Team8、158.3cm)

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 指名理由としては、彼女の積極性を最大限に評価した。本人は自らをネガティブ思考だと評しているが、その積極性を見る限り、そんなことはないのではと感じてしまう。AKB48の活動と学業を両立させ、調理師免許を取得し、実際にテレビで料理番組のコーナーを任せられるなど、仕事に対する積極性は高いと思う。

 また、直近では、自宅にいる時間を活用し、Team8のメンバーを集めて、MV制作に取り組むなど、積極性に加えて、何事にも器用な一面を併せ持っている。公演のMCなども安心して任せられるメンバーの1人であると評価して、第3巡での指名とした。

 

 続いて、SKE48所属のメンバーのみの指名制限となる第4巡選択希望選手。荒井優希(SKE48 TeamKⅡ、165cm)

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 筆者は一時期、SKE48をよく見ていた時期があったが、その頃から変わらず評価し続けているメンバーの1人である。彼女の魅力は、長身を活かしたスタイルの良さが一つ挙げられるだろう。ここで先ほどの「身長バランス理論」が出てくるが、このコンセプトにはピッタリだ。(他の選択メンバーについても特筆していないだけで、この理論は常に頭の中に入れて選択している。)

 彼女は、SKE48での選抜入りまでかなりの時間を要した。その間、SNSツールを存分に活用し、ファンとのコミュニケーションを重要視してきた。それゆえ、文章力の高さは周りからも評価されているし、彼女の大きな武器となっている。その結果、AKB48選抜総選挙で最高28位という順位を叩き出し、念願のSKE48での選抜入りも勝ち取った。彼女は人一倍、努力の大切さを知っているメンバーだと評価している。SKE48に加入してから、6年が経過し、もうお姉さん組の立ち位置にもなった。チームの中で、若いメンバーに対し、それを背中で示す役割を担ってくれると期待している。


 続いて、NMB48所属のメンバーのみの指名制限となる第5巡選択希望選手。梅山恋和(NMB48 TeamBⅡ、156.5cm)

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 彼女の指名理由は、将来、絶対的エースになる素質があると信じて競合覚悟の指名を行った。実際に、予想通り競合となり、見事抽選で獲得することができた。NMB48ではもはや選抜常連組の立ち位置を掴み、ソロコンサート開催、AKB48での若手選抜などにも毎回のように呼ばれ、AKB48グループの若手を集めた「モニカ、夜明けだ」では、現在のAKB48のセンターである山内瑞葵とのWセンターとなった。確実に、将来AKB48名義でも選抜入りしてくるメンバーの1人だろう。

 ここまで人気であれば、先述したチームコンセプトとは異なるような指名にもなってしまうが、やはりスター性を持ったメンバーもある程度は入れておきたい。そしてなによりまだ16歳。今後このチームが長年続いたときに、絶対的エースの枠に就いてほしいメンバーだと思っている。研究生「届かなさそうで届くもの」初日公演、カトレア組「ここにだって天使はいる」初日公演を連続で落選した悔しさを知る彼女の伸びしろは、まだまだ計り知れない。


 続いて、HKT48所属のメンバーのみの指名制限となる第6巡選択希望選手。豊永阿紀(HKT48 TeamH、158cm)

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 彼女には、現時点でのWエースの1人としての期待を寄せている。抜群の歌唱力、パフォーマンスには現場でひと目見たら惚れ込まざるを得ない。第1巡での指名にするかどうかまで悩んだほどである。第1巡指名の岩立沙穂がこのチームの「軸」なら、豊永阿紀は「エース」だ。チーム構成をするにあたり、やはり軸を決めてから、と考え、第1巡での指名は回避したが、第1巡で他のプロデューサーに指名されたり、この巡目で競合して抽選を外したりしたら相当痛手であった。それぐらい、このチームの中での位置づけは高い。

 個人ブログを開設するなど、その文章力・思考力もリスペクトしなければならない。自己のこと、周りのことを、多方面から冷静に分析できる能力を身に着けており、エースとして必ず活躍してくれるだろうと期待している。分析力があるがゆえに、思いつめてしまうこともあるが、その苦悩を乗り越えた「豊永阿紀」という人物がどのようなアイドルとなっているのか?そのエースが引っ張るこのチームはどうなってるのか?期待が膨らむばかりである。


 続いて、NGT48所属のメンバーのみの指名制限となる第7巡選択希望選手。中村歩加(NGT48、161cm)

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 正直、NGT枠についてはかなり候補選手選定に時間をかけた。小熊倫実の指名はほぼ決めていたが、競合必至のため、候補選手をある程度挙げておく必要があった。冠番組であった「にいがったフレンド!」や、ライブ映像などを見た時間も全グループの中で多かったように思う。

 ドラフト当日は小熊倫実を競合抽選で外したため、中村歩加を指名した。指名理由としては彼女のバラエティー性を高く評価した。「にいがったフレンド!」ではあゆたろうニュースを毎回のようにねじ込み、物怖じしない性格と、その積極性は、MCでは欠かしたくない存在である。身長も161cmと長身で、「身長バランス理論」としてもベストマッチ。

 また、SNSやSHOWROOM配信でのファンとの交流も積極的に行ったことも、彼女の躍進の一因となった。2年前の第10回選抜総選挙では、当時まだ研究生ながら速報19位という順位を記録し、衝撃を与えたことも記憶に新しい。正規メンバー昇格まで、最も遅い日数を要した苦労人が、この公演でさらに花開くことを願ってやまない。


 続いて、STU48所属のメンバーのみの指名制限となる第8巡選択希望選手。門脇実優菜(STU48/152cm)

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 ここで違和感を覚えた読者は相当「身長バランス理論」に毒されている。まだ全指名の発表には至っていないが、この門脇実優菜が、このチームの中で最も背が低い。再度の説明になるが、「身長バランス理論」は背が低いからダメというものではない、16人やユニットの中でバランスを取れていれば良いというものである。とはいえ、この152cmに近いメンバーもそれほど多く今回指名したわけでもない。

 ではなぜこの「身長バランス理論」を捨ててまで、門脇実優菜の指名に踏み切ったのか?指名理由は、ダンスパフォーマンスがずば抜けているからである。STU48についても、NGT48同様、筆者が持つ知識はそれほど多くない。映像などの資料をかなりの時間調べさせてもらったが、その中で、門脇実優菜のダンスパフォーマンスにはひと目見ただけで魅了された。「身長バランス理論」など提唱している場合ではないぐらいの実力であった。

 それに加え、歌唱力も高いのだからパフォーマンスに関しては非の打ち所がない。「AKB48グループ 歌唱力No.1決定戦」では決勝大会に勝ち残るなど、実績もある。チームのパフォーマンス面は、エースの豊永阿紀と、この門脇実優菜に任せておけば崩れることはないだろうと全幅の信頼を寄せている。その小さな体から放たれる熱量で、観客へ強烈なインパクトを残してほしい。


 続いて第9巡…といきたいところだが案の定文字数が大変なことになってしまった。3部作構成としていたが、明らかに見切り発車だ。メンバー紹介の前半戦だけで6000文字、前記事と合わせれば1万文字だ。まだ楽曲紹介が丸々残っているというのに。「ロッキンオンジャパンのインタビュアーにでもなったんか」、と千鳥ノブにツッコまれそうな勢いなので、ここで一度締めることにする。次回は白熱の46グループ指名、そして下位指名枠について記していく。

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