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そもそも論が相変わらず違う

そもそも、
別姓推進論には、あまりにも杜撰な主張、というよりむしろウソともいうべき意識的なトリックが多い。

まず、「多くの国が選択制」というトリック

例えば、
法務省は、選択的別姓制を推進する理由の一つに「世界各国でも、多くの国が選択的夫婦別氏制度を採用しています」(民事局ホームページより)という。
他もだいたい同じような論調で、それを読めば、何か日本の制度は実に不自由で、世界の趨勢から取り残された時代遅れのものだという印象だけが残る。

しかし、これは事実ではない。

例えば、
最近の先進諸国で法改正したケースを見ると、ドイツは1993年に民法を改正して夫婦別姓を容認したが、その基本的な考え方は、同姓を原則としながら、結婚後の姓について夫婦の合意ができない場合にのみ夫婦別姓を「例外」として認めるというもの。

つまり、
別姓は許容したが、夫婦同姓の原則はあくまでも維持されている。

また、
フランスは妻が夫の姓を名乗るという慣習法を前提として、別姓や結合姓を認めている。

逆に中国のように伝統的な別姓を原則的に採用しながら、結合姓や同姓を例外として認めるようになった国もある。

つまり、各国はそれぞれの伝統を踏まえつつ、同姓(もしくは別姓)を原則とし、例外的に別姓(別姓の国においては同姓など)を認めるという方向を採用しているわけ。

一方、
法務省が提起している別姓案は、こうした原則・例外をまったく認めない、いわば100%の選択制であり、世界的に見ても非常に特異な法制度と言える。
それを「選択制」という言葉で、例えばドイツと同趣旨だと主張するのは言葉のトリックと言うべきだ。


また、
「主要な先進国において、夫婦同氏を強制する国は見られない」というのも同様。

ヨーロッパ諸国でいう同姓制度は、法制度自体が妻が夫の氏に改姓するという「父姓優先」であり(従って、子どもの姓も原則的に父の姓になる)、夫が妻の姓を名乗る制度はほとんどない。
同じ同姓制度といっても、日本のような夫か妻どちらかの姓を名乗るという同姓制度(その意味で日本の現行同姓制度の趣旨は夫婦間の相互選択制だとも言える)とはまったく意味が違うのだ。

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ところで。
実は、
まったく自由な選択制を採用している国が世界に一カ国だけある。

それがスウェーデン。

スウェーデンの現行「氏名法」によれば、同姓・別姓の選択はまったく自由であり、さらに結婚した男女双方が相手の氏を中間氏とすることも自由に選択できる。

そこに原則・例外の別はない。
その意味では、基本的考え方は法務省の「選択的別姓」制に最も近いと言える。

ならば、世界各国が採用しているなどと言わずに、スウェーデンと基本的に同じ考え方の制度を日本も採用するのだと言ってもいいはずなのだが、しかし、不思議なことに別姓推進派はスウェーデンについてほとんど触れようとしない。


それはつまり、別姓導入に都合の悪い事情があるからに他ならない。
例えば、
スウェーデンの離婚率は50%(対婚姻件数比)を超え、平均的な婚姻年数はわずか十年と短い。
また、
事実婚を含めた同棲カップルが非常に多いことも特徴的で、20歳から24歳のカップルに限れば、同棲が61%を占め、既に結婚は多数派ではなくなっている。
その結果、毎年生まれる新生児の約半数が非嫡出子であり、その非嫡出子の95%は同棲カップルから生まれている。

その結果、
家族形態は当然複雑なものになる。

都市部を例にとると、もっとも割合が多いのが母子のみの家庭で、次が再婚同士の夫婦とそれぞれの連れ子で構成される家族(混合家族)、そして三番目に両親とその間に生まれた子どもがいる家族が入り、四番目が父と子の家族だという。これは日本人からすると想像を超えた家族形態と言える。

別姓賛成派が、まったくの選択制を採用しているスウェーデンがいわば家族の崩壊といってもよい状況にあるという事実には触れたくないということなのだろうなあと。

なので、
むしろ、この問題の本質は「家族」と「子ども」の問題なんじゃないのかね?
とどのつまり、スウェーデンがこういう形態になったのは、事実婚の増加に対して、法律が追認せざるを得なくなった結果だってことなんだよね。

「事実婚の増加によって誰が一番被害を被っているかというと、それは子どもである。
事実婚の解消には何等法的制約がないから簡単に別れることができる。
家庭法審議会答申(婚姻法改正のために設置された審議会、のこと)のなかでも強調されているように子どもにとって必要なのは只単に物質的豊かさばかりではない。
よりむしろ子どもにとって必要なのは両親の愛情であり、よりよき家庭環境である。
最近のスウェーデンの青少年犯罪統計の示すところからもわかるように非行青少年の発生源は欠陥家庭にあると言われている」
(菱木昭八朗・専修大学名誉教授の解説より)


わが国では、別姓問題の世論調査で七割近い国民が「子どもへの影響」を憂慮している。

別姓賛成派ってのが、実はコノ点を一番無視してるって点が、世間からの同意を得られない最大の理由なのではないかと。

「性が変わって自分がめんどくさくなること」
と、
「両親の苗字が違うことで自分の子供が不利益を被るかもしれないこと」
が、
同列だと思ってるような時点で、母親以前にそもそも結婚しちゃいけないんだよ。
そういう人間てのは。

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