ショートストーリー《もしたむっ!》Osamu.13:にょさむとお酒
「う~……」
午前0時過ぎ。会社の飲み会から帰ってきた修は、低く唸りながら玄関のドアを開けた。
「おかえり、おさむ」
遅い時間にもかかわらず、修を出迎えたのは「にょさむ」だった。
「おお……ただい、ま……」
そのまま玄関先で倒れ込む修。「おい!」とにょさむが慌てて駆け寄る。
「んうぅ……」
真っ赤な顔で唸る修を、にょさむは抱きかかえる。
「酒の匂い……」
にょさむはそれに気づき、ポツリと呟く。
「お前! 下戸のくせに何で酒飲んじまったんだよ!」
声を控えめに叫ぶに