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今思えばいい思い出、というわけでも別にない

●前置き
 約1年前まで、94kgあった。ピークでは99kgを記録していたし、気付かぬうちに100kgを超えていた時もあったはず。現在はなんとか45kg減量し、ひとまず緩めのダイエットに切り替えることに。せっかくだから、メモ代わりにnoteにダイエットにまつわる記録を残しておこうと思う。

 関西のとある駅に足を踏み入れるたび思い出す出来事がある。その駅は、関西に住んでいる人間なら一度は利用したことがあるだろうターミナル駅だ。

 大学時代は毎日のように利用していた駅だが、今はそう使う機会もなくなった。けれど、その駅の広いホーム、大勢の人々が行き交う空間、お蕎麦屋さんのダシの香り、懐かしい雰囲気に触れるたびに思い出す。

 その同級生Aちゃんは、まさに「同級生」だとか「クラスメイト」という表現がぴったりな間柄だった。

 授業が一緒になれば話すし、構内ですれ違えば挨拶はする。しかし、一緒に遊んだりご飯を食べたりはしない。友達とはいえない、だけど仲が良くない、というほど淡泊ではないという関係だった。まぁ、大学時代といえばこういう関係性は多いと思う。

 Aちゃんはいわゆる派手系というか、とても整った顔で、メイクも服装も決まっている明確な「美人系」な子だった。

 当時、当たり前のごとくとんでもなく太っていて、服装も全体的にグレー、メイクすらも下手で眉毛は落書きされたイヌみたいになっていたあの頃。美意識がしっかりしており、きらきらした彼女は本来近寄りがたい人物だった。

 しかし、彼女はクールな外見に反してかなりフランクな性格だった。自分のようなずんぐりとした容姿の人間にもからっとした態度で接してくれていた。

 そんなある日、彼女と一緒に帰る日があった。先述の通り、絶妙な間柄である私たちはそれまでそんな機会も無かった。なにせ微妙な間柄なわけで、そんな関係性で大学から駅までの約数十分話をしながら歩くというのはまぁまぁのハードルである。

 とはいえコミュニケーション能力の高い彼女のおかげで、そこそこに会話は弾んだのを覚えている。そして、冒頭に書いたターミナル駅に着いた。

 いくつもの路線が乗り入れるその駅で分かれることになるわけだけど、そこで彼女が言った「なんでそんなに太ったん?」という言葉。数十分に及ぶ会話の中で、なぜこの大学に入ったのか、どこのサークルに入ってるのか、バイトは、などとプライベートに触れる会話が弾んだあと、その言葉が出たのだと思う。

 文章にするとなかなかにきつい言葉であり、書き起こすと改めて彼女の性格が悪いように思えるのだけど、その当時は本当に不思議そうに聞かれたので、おそらく悪意は全く無かったんだろう。

 だけど!!ショックはショックだった。だってその後自分がなんと返したかなんて覚えていないんだもの……。その言葉を言われた場所や彼女のイノセントな表情は覚えているのに。

 いまだその付近に近づくと苦い思い出は蘇る。彼女におそらく悪意は無かった。けれど悪意が無ければいいというわけではないんだ!!ということは声を大にして言いたい。

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