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Kalbells - Max Heart
Salami Rose Joe LouisのAkousmatikousを聞いていて思い出したのが本作なのだが、久しぶりに聞いてみるとSalami Rose Joe Louisよりもずっと素直なアプローチに思える笑 2021年に本作を初めて聞いた時にはこの浮遊感やVaporwave以降感がとても野心的な作品と受け止めたが今聞くとむしろシンプルな構成に徹した長く愛せる音楽を目指しているようにも思える。
Purple Pinkはシンプルな8ビートを刻むシンセベースに不思議なコード進行、浮遊感はひとつのキーワードだと思うがリバーブの効いたボーカルを軸にわかりやすいポップスの骨格を持ちながらどこかアウトする感覚がある不思議な曲だ。
続くPoppy Treeも同様にシンプルな8ビートを軸にしているが、音数は絞り込まれている。このあたりのアレンジは非常に難しいところだろう。音響的に特殊なアプローチはなくシンプルにトラックを組み合わせて削ぎ落としていく、本当に必要と思われる音だけに絞り込んでメロディーをしっかり見せていくアプローチだ。
ラストを飾るMax Heartタイトル曲は雄大な進行と粗めなリズムトラックが印象的で、随所にオーケストレーションの美しさを出過ぎない範囲で配置しつつ、強弱のメリハリをつけたアレンジが見事だ。中盤のピアノソロは生音だろうか、おぼろげな転がるようなソロアプローチがとても美しい。
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