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蔵出し:「おじさん、おばさんはどこに?!」from 野菜さらだの『アメリカは、住んでみなくちゃわからない!』第9回(どこに?シリーズ第3弾)

※この蔵出しシリーズは、1996年~2002年までアメリカに留学していた野菜さらだが後半の1999年~約三年間、週2回発行していたメールマガジンの記事をそのままそっくりお送りするものです。今回は、毎日更新していきますので、お楽しみいただければ幸いです!

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  野菜さらだの
   『アメリカは、住んでみなくちゃわからない!』(愛称アメすん)
         (1999/6/29発行) 第9号 (火・金曜発行+日曜版)
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◆本日のテーマ「おじさん、おばさんはどこに?!」(どこに?シリーズ第3弾)

 アメリカ人を見ていていいなあと思うことの一つに、70歳を軽く越えているような、年配のご婦人までとってもおしゃれに気を配っていることがあります。ショッキング・ピンクのフレームのサングラスにキンキラ金の大きなイヤリング、それにちゃんと靴とバックの色もコーディネートされていてすごく粋な感じなおばあちゃま。若い人も年配の人も、太っている人もそうでない人も、自分の体型や年齢なんか気にせずに、みんな自分流におしゃれを楽しんでいる、そのノリがすごくかっこいいんです(英語で言えば ”Cool!”ってとこです)。

 日本では、ある程度の年齢になると、洋服も地味な色を「着なくてはいけない」という周囲からの暗黙のプレッシャーのようなものがあって、私自身自分が60歳になったとき、大好きなピンクのワンピースを着ることはできないと思っていました。

 洋服だけでなく、他の面でも「もう30代のおじさんだから、、」「私なんてもうおばさんだし、、、」と自分で自分に枠をかけてしまう、日本の社会にはそういう自分の本質とは別のところで物を見ようとする息苦しさがありました。(かくいう私も30代ですが、一度も自分のことを「おばさん」と呼んだことはありません! ちなみにうちの母もそうで、今もバリバリに飛んでます。)

 しかし、そんなステレオタイプな常識をあっさりと壊してくれた、アメリカのおしゃれなおばあちゃま、おじいちゃまたち。先日は、真っ赤なオープンカーに乗って、1960年代風に決めた、サングラスの年配のご夫婦がびゅーんと前を通り過ぎるのを見ました。まさに、永遠に青春している!そんな感じでした。「いつまでも、青春真っただ中!」私がここで習ったことです。             
                            (つづく)

◆おまけ情報:大学にも40代、50代くらいの年齢で授業を受講している人が
たくさんいます。年齢などに関係なく、勉強したいときが学ぶとき、そしてそれが可能なシステムになっています(このトピックは、また後日改めて)。

◆本文は読売新聞と週刊金曜日に投稿しボツになった原稿に加筆修正しました。
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◆お断り:この『アメすん』は、かつてアメリカのオレゴンに住んでいた野菜さらだが個人的に体験した、おもしろい話を友だちや家族に話すようなつもりで書いたものです。アメリカの他の場所とは違う、というエピソードも中にはあるかと思いますが、まあ、気楽に読んで楽しんでください。
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#創作大賞2023 #エッセイ部門

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