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蔵出し:野菜さらだの『アメリカは、住んでみなくちゃわからない!』第7回 「アメリカ人からみた日本の本、日本の歌謡曲」

※この蔵出しシリーズは、1996年~2002年までアメリカに留学していた野菜さらだが後半の1999年~約三年間、週2回発行していたメールマガジンの記事をそのままそっくりお送りするものです。今回は、毎日更新していきますので、お楽しみいただければ幸いです!

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  野菜さらだの
   『アメリカは、住んでみなくちゃわからない!』(愛称アメすん)
         (1999/6/22発行)  第7号 (火・金曜発行)
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 先週1週間は夏休みで、ダンナとタイ人(男性)、韓国人(女性)の留学生と国、性別取り取りでオレゴンの海岸から中央部までドライブしまくりました。共通の言語はもちろん英語だけ、でもとても楽しい旅でした。(さ)

 ◆本日のテーマ「アメリカ人からみた日本の本、日本の歌謡曲」

 アメリカ人の友だちの前で、日本語の本を読んでいたときのことです。読み始めたばかりのところだったのですが、彼女は「もう読み終わるの?終わりの方のページなの?」と尋ねてきました。「何を言ってるんだ!」と最初は思ったのですが、少し考えて「あっ」と気付きました。私が読んでいたのは、日本語の縦書き右開きの本だったのです。

 何で彼女が縦書きの日本語の本の「最初の方」を「本の後半」と間違えたかというと彼らの世界には、「横書き左開き」という本しか存在しないからです。ですから、日本語の「縦書き”右開き”」という本の感覚が全くなく、本を右から開いてすぐのところは「左開き本では本の最後の方になる」訳です。「あ~そうなのか」と理由がわかった後、日本語では左右両方から開く本があって、縦書きの場合はこっちが本の最初だよ、と本を見せながら説明すると、何とも奇妙な感じがするという顔をします(この同じ経験、何人ものアメリカ人としました)。きっと日本語で考えれば、下から上に字を読むような感じでもするのでしょうか。確かに奇妙ですね。

 また、こんな経験もありました。ダンナの友だちに、日本の民謡が好きだというアメリカ人がいたので、丁度家族に送ってもらってあった年末の紅白歌合戦のビデオをダンナが彼に見せたのです。民謡以外に、小室系を始め、今どきのグループが歌っている歌ももちろん彼は見たのですが、そういう若者系の歌には頻繁に「英語のフレーズ」が入っていますよね(例えば「~~tonight!!~」という具合に)。紅白の場合はご丁寧なことに字幕まで付いているので、アメリカ人にも英語の部分がわかるというわけです。それを見て彼は一言、「この英語が入ってんの、かっこいいとでも思ってんの?」とこれまた怪訝そうだったそうです。かっこいいと思ってるんですよね?きっと。                           (つづく)

◆おまけ情報:アメリカ人から見た、最近の日本人の若い女の子が履いているあの底の高い靴も、すごく不思議みたいです。日本に行ったというアメリカ人から、皆何であんな高い靴を履いているんだ?と尋ねられ(しかも一人ではありません)、返答に詰まってしまいました。何と答えれば良いのでしょうか?

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◆お断り:この『アメすん』は、かつてアメリカのオレゴンに住んでいた野菜さらだが個人的に体験した、おもしろい話を友だちや家族に話すようなつもりで書いたものです。アメリカの他の場所とは違う、というエピソードも中にはあるかと思いますが、まあ、気楽に読んで楽しんでください。
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#創作大賞2023 #エッセイ部門

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