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蔵出し:野菜さらだの『アメリカは、住んでみなくちゃわからない!』 第5回 「滝は滝でも何の滝?」

※この蔵出しシリーズは、1996年~2002年までアメリカに留学していた野菜さらだが後半の1999年~約三年間、週2回発行していたメールマガジンの記事をそのままそっくりお送りするものです。今回は、毎日更新していきますので、お楽しみいただければ幸いです!

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  野菜さらだの
   『アメリカは、住んでみなくちゃわからない!』(愛称アメすん)
          (1999/6/15発行) 第5号   (火・金曜発行)
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 先週末は大学の卒業式で、卒業パーティーがあちこちでありました。たくさんの料理やデザートを食べ過ぎ、今はさっぱりしたものが食べたい気分です。が、今日はそれにもめげず、こてこてのテーマでお送りします。
                      
◆本日のテーマ「滝は滝でも何の滝?!」
 
 アメリカ人の多くはデザート、特に甘いものに目がありません。一度でもこちらに来たことのある方なら、ケーキなどの余りの大きさに卒倒されたことでしょう。あれを一人前の夕食を食べた後に、さらに食べる訳ですから、身体が大きい人が多いのもうなづけます。

 デザートの中でも特に「チョコレート」は人気デザートです。ブラウニーというチョコレートケーキはパーティーではいつも瞬く間になくなりますし、大抵のコンビニエンスストア、コーヒーショップには、チョコチップのたくさん入った直径10センチはあろうかという大きなクッキーが置いてあります。

 チョコレートだけを扱った専門店も多くあって、中でもファッ(fudge)
というのは、それは濃縮されたチョコレートで、大抵目の前で切り売りしてくれます。頼めば試食用に小さくカットしてくれることもあります。

 日本にいた頃、余りチョコレート好きではなかった私ですが、こちらのチョコレートはどうやら生クリームがたくさん入っているらしく、とてもまろやかなのでついつい食べすぎてしまいます。他の日本人留学生もこの誘惑にはなかな勝てないようで(しかも誘惑はチョコだけではないのです!)、体重増加は「1年、10ポンド(約4.5kg)」と留学生の間で囁かれています(3年ここにいる私は、何キロ増? 最近、恐ろしくて体重計に乗ってません!)。

 一度、オレゴン州の北部州境を流れる、コロンビア川沿いをアメリカ人の知り合いに案内してもらったときに「ちょっと、ここに寄っていい?」と連れて行かれたのが、またチョコレート工場でした。そこで作ったチョコの販売もしている訳です。入り口を開けて中に入ると、なんと数メートルある天井から茶色い液体が流れ落ちているではありませんか。

「まさか?」

と思ってよくよく見れば・・・そのまさかの本物のチョコが流れ落ちているのです。そこで一言「This is America!!」と叫んでしまいました。    
                             (つづく)

◆おまけ情報:この滝の名称はもちろん「Chocolate Cascade(チョコの滝)
」と言い、私の手元にはその絵葉書があります(お見せしたいですね~~)。それによれば、チョコの滝の高さは21フィート(約6.4m) とのことでした。

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◆お断り:この『アメすん』は、かつてアメリカのオレゴンに住んでいた野菜さらだが個人的に体験した、おもしろい話を友だちや家族に話すようなつもりで書いたものです。アメリカの他の場所とは違う、というエピソードも中にはあるかと思いますが、まあ、気楽に読んで楽しんでください。
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#創作大賞2023 #エッセイ部門

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