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◎◎◎湯のかおり◎◎◎懐かしい気持ちになる「いぶきの湯」

職場で統合があり、
今月からフロアの人数が4倍以上になった。

だだっ広いフロアを1年近く、7人でのんびり過ごして来たのが贅沢だったのかもしれない。
少人数の職場が好きな私は、そのままで良かったのに、そうは行かなかった。

統合初日、あまりの人の多さに息が苦しくなった。
冗談ではなく。
自席がフロアの真ん中に位置しているので
気持ちも景色もかき混ぜられっぱなし。
「まるで、洗濯機の中にいるみたい」と本気で思った。

「週末、温泉行こ、熱いお風呂に入りたい」

*…*…*…

疲れの帯を週末まで引きずり
今日は「いぶきの湯」を目指します。

峠を越え、里山をのんびり車で走るだけで
少し心がほぐれます。

温泉は、川沿いの集落にありました。
先月の大寒波で降った雪が溶けきっておらず、所々残っています。

▲木造の建物が意外と小さく見えて、地区の公民館みたいに見えました。


▲入り口の横に飲泉所あり。

入ってすぐの受付で思わず
「ただいま~」と言いたくなるようなアットホーム感(笑)。

「温泉卵 1個 50円」の短冊に、後ろ髪を引かれながらもお湯に向かいます。

お風呂は内湯が一つです。
戸を開けてびっくり。
おばちゃんで賑わっていました。
みんな地元の人のようです。
大人数が苦手な私でも
どうりで落ち着くわけだ(笑)。
そう言えば、駐車場の軽トラ率が高かったなぁ。

お風呂へ入った瞬間
うわぁっっちぃぃぃ!!

正座して肩まで浸かってみたものの、
お湯の熱さで迂闊に動けません。
おばちゃんが動くたびに、その波動が伝わってきて、体がピリピリします。

でもなんだろう。
スカッとするような熱さに
体は静止したしたまま、気持ちが平らになって行くのがわかりました。

それはまるでクシャクシャになったシワだらけの心を
熱いお湯がアイロンとなり、ピンとシワ伸ばししてくれるかのようでした。

*…*…*…

きっとまた私は、クシャクシャになるだろう。
そしたらここに、アイロンをかけに来れば良いんだ。

ほかほかの体とピンとした気持ちで、
峠を越え家路に着いた。

▲帰り際、いぶきの湯の駐車場から見た景色


□備忘録
湯温、ちょっと熱めの43度とあり
大人 330円 (小人 230円)
貴重品ロッカーに100円玉必要


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