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グルーヴポケットの奥義:ボカロPとしての挑戦と学び

こんにちは、ボカロPのYASAI SHOPです。
今回は音楽の核心、それは“グルーヴポケット”に焦点を当てていきます。

グルーヴポケットとは?


私が通っている音楽教室の先生によれば、真のグルーヴには「ポケット」が必要だと言います。このグルーヴポケットは各音楽ジャンルに固有で存在し、その理解にはジャンル特有のグルーヴの研究が欠かせません。

Carol Kayeとビバップの探究

Carol Kaye

Carol Kaye、この名前を聞いてピンとくる方も多いでしょう。彼女がビバップのグルーヴについて語った貴重な動画があります。

Carol Kaye氏とロックンロールの名手、Earl Palmer氏とのセッションでの出来事があります。二人がBebop Jazzを演奏した際、Palmer氏は「音楽は素晴らしいが、演奏が走り過ぎている」と指摘したといいます。

当初、Kaye氏はこの意見に対して疑問を呈していたようですが、帰宅後にその日の演奏を反省し、練習に取り組んだ結果、Palmer氏の指摘が正確であったと認識したようです。真のグルーヴを獲得するには、その音楽ジャンルに精通し、専門的な練習が必要だと彼女は説きます。

練習をしなくても表面的には「ジャンルに合った」演奏ができるかもしれませんが、その背後にあるべきグルーヴが欠けているとのことです。

動画内において、彼女はグルーヴが不足している状態は「入っていない(not in)」という言い回しで説明されています。これが示すのは、グルーヴが何か「入る」べきもの、一種の精神性や感覚であるという点です。この「演奏に入る」という概念は、グルーヴが演奏者にとって非常に主観的で感覚的な要素を持っている可能性を示しています。

Kaye氏によれば、どのジャンルでも最低2~3日はそのグルーヴの習得に時間を費やす必要があり、一度身につければ、そのグルーヴは確立されると言います。

キャロル・ケイのベース奏者のためのメトロノーム・レッスン

グルーヴしている演奏の良い例

James Gadson

先生がおすすめする現代のPOPSに繋がるグルーヴの素晴らしい例は、James GadsonとBill WithersによるKissing My Loveのパフォーマンスです。この演奏からは、跳ねるようなSoulの特有のリズムが際立っています。それがグルーヴポケット、そしてそれが音楽に心地よさをもたらします。

ファンキーな跳ねるようなノリが感じられないでしょうか。
これがグルーヴであり、各ジャンルにもこのように固有のグルーヴが存在しているのです。
グルーヴがある音楽は聴いていて気持ちよいですし、このようなサウンド感を会得していきたいなと思います。

James Gadson with Bill WithersKissing My Love

https://www.facebook.com/watch/?v=534429264085596


James Gadson 西海岸のキング・オブ・グルーヴ・ドラマー


『休符(空間)さえもグルーブさせよう』


では、グルーヴポケットの核心とは何でしょうか?

その答えは「休符(空間)もグルーヴにする」という点に集約されます。

この文脈で特に重要なのは、音のリリースの長さです。
この要素がグルーヴ感を形成する際に極めて重要であり、作曲者、演奏者がが注意深く耳を傾けるべき点です。

日本の著名なドラマー、村上ポンタ秀一さんが実演するドラムレッスンの動画が参考になるでしょう。この動画では、グルーヴについての理論と実践が両方網羅されており、非常に理解しやすい内容となっています。

村上ポンタ秀一ドラムレッスン動画

この動画において、マイケル・ジャクソンの「ビリー・ジーン」の演奏を通じて、生徒役と村上ポンタ秀一さんの演奏を比較することで、そのグルーヴ感の違いが明らかにされています。

動画では村上ポンタ秀一さんが、グルーヴ感を引き出すための重要なポイントをいくつか指摘しています。

  • (生徒役の方の演奏は)「ドラムパターンをただ追っているだけになってしまっている」(4:40~)

  • 「オフビートがわかってくると、1拍に幅が出てくる」(6:22~)

と発言されており、このように、グルーヴは単なるリズムパターン以上のもの、それを形成する要素は多く、緻密な理解と実践が必要です。

どうやってグルーヴを会得していくのか?

Jerry Barnes

DTMerであるボカロPである私はどのようにグルーヴを会得すればよいのでしょうか。先生は良いリファレンスDAW上でリファレンスと同じように完コピすることだと言っています。

おすすめ課題として以下のリファレンスを提示いただきました。
ベーシストJerry Barnesさんのモータウン風のグルーブになります。
ドラムとベースだけなのですが、とてもグルーヴしています。
また、とても勉強になりそうです。

R&B Funk Bass Jerry Barnes
https://www.youtube.com/watch?v=KSgw2-Ei3e4

私もコツコツとグルーヴを勉強してより良い曲を作っていきたいと思います。

"音楽の核心:真のグルーヴを求めて"

"グルーヴ"は単なる音楽用語以上の意味を持ち、それを理解し体得する過程は音楽家にとって非常に重要です。

Carol Kayeさんやその他の偉大なアーティストたちの経験を通じて、我々は常に学び、成長していく必要があります。

それが真のグルーヴを生み出し、リスナーに感動を与える最良の方法です。私自身もこの旅を続けながら、より高品質な音楽を創造していくつもりです。

皆さんも、一緒にこの音楽的冒険を楽しみましょう。

YASAI SHOPが通っている音楽教室について

これを記事にするにあたり教室である
『新宿・高田馬場DTMスクール』様の講師である遠藤圭太先生に許可を得て発信しております。


遠藤圭太先生

とても良い教室なのでご興味がある方は、ぜひお問い合わせをしてみてください。様々なジャンルに対応していて、とても親切丁寧なのでオススメです。
遠藤圭太先生は劇伴、CM曲など現役で活躍している先生で深い知見と技術を持ち、優しく温かい先生です。

新宿・高田馬場DTMスクール
https://dtmschoolss.com/takada/index.html

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