【第二話】娘がイジメにあったから、返り討ちにしたった件。もちろん合法的に

第一話


「行ってきます」

いつもと変わらぬ元気
・・さを装って娘は今日も登校する

俺は娘にお守りを持たせることにした
お手製の、中途半端な大きさのお守りに
娘は首を傾げつつも、ランドセルにつけてくれた

昨夜の食卓で、学校はどう?と探ってみた
娘は一瞬、間を開けるも
「最近、ヒロ先生がねー」と前置きし
朝のHRで今朝あったニュースについて話し合う
といった事をしている、とか教えてくれた
友達に関する話題は、無かった

それからというもの
娘が寝静まってからパソコンを開き
情報収集をするのが俺の日課になった

「イジメ」で検索すると、23,700,000件のヒット
解決法だとか仕返しだとか、イジメを苦にした自殺とか・・そんな悲しいニュースを見るたび
周りの大人が何かできなかったのかと、思う

イジメに関する本も何冊か読んだ
共通しているのは、イジメを受けている子に対し
「君は1人じゃない」「逃げてもいいんだよ」
といった、安易な励ましだった
某新聞社の大反響連載をまとめた本も読んだ
64人の著名人からのメッセージだったが
正直、俺にはどれも響かなかった

唯一
鴻上尚史の提案する解決案に「これは」と
思ったが、それを実行する度胸と行動力があれば
そもそもイジメられないよな、とも思ったり
もしくは
ハカセ、モーちゃん、ハチベエのような
知、仁、勇、要素を持った友人でもいれば

あるタレントが
どうせ学生時代の数年の辛抱
的な発言で炎上していた

リア充共にとってはあっという間でも
イジメを受けている本人には
学校の1日が永遠にすら感じられるだろう

いざとなれば、学校なんて行かなくていい
だが、娘が自分の意思で通うのを
奴らのために断念させたくは、なかった
俺は俺のやり方で娘を守る
そして奴らに、目にモノを言わせてやる


第三話へ続く