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過去の私の恋愛観

 恋愛ゲームは楽しい。まるで自分がゲームの主人公になったかのようだ。
トライ&エラーを繰り返し、タイプ別の攻略法を見つける。しかし、相手を手に入れた途端、何とも言えない虚無感に包まれる。こんな小手先のテクニックで落とされるような人だったのか、と。
 
 付き合ってからも、たとえ自分のことを愛してくれていたとしても、「この人は私の見せたい私だけを愛してくれているんだな」と思うし、「本当の自分を見たら愛してくれるのかな」とも思う。相手を騙しているのが申し訳なくて、幻滅させて別れさせようとする。
 
 相手が離れていくとき、私は「誰も本当の私を愛してくれない」と悲しくなるが、同時にほっとするのだ。

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