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網膜色素変性症④障害者手帳取得までの道のり

★前回までのあらすじ★

ヘルプマークを「私に近づかないでください」という意図でつけているが本来の趣旨から外れている気がする。
ちなみに前回からだいぶ間が開いてしまったのは、U-NEXTの1か月無料トライアルで映画を観まくっていたためである。飽きたわけではない。


「障害者手帳持ってるんだっけ?」

主治医が手帳の話をし始めたのは、通院して2年くらい経ったころだと思う。持ってません。

「5級なら取れると思うから、診断書欲しかったら受付に出してね」

そうは言われたものの、私は迷った。

「まあ、障害者になることに抵抗ある人もいるからね」

そういう理由ではない。単純に、5級の手帳を取得するメリットと、診断書代+手続きの手間暇をはかりにかけていたのだ。だって英検で言ったら5級なんて履歴書に書くと鼻で笑われるレベルじゃないですか。自分が英検と秘書検と生物分類技能検定しか持ってないからすぐ英検で例えちゃうけど。

それに、診断書に3,000円かけて申請した医療費助成制度を、結局一度も使わなかった実績(?)もある。軽く調べた感じ、5級の手帳を持っていても、私には美術館が安くなるくらいのメリットしかなさそうだ。重くなると交通費が安くなったりもするようだが、私はそこまでじゃないだろう。当時はそう思っていた。

それでも手帳を作ろうという気になったのは、それから1年ほど経ってからだ。仕事を辞めて時間ができたことが理由にある。平日美術館に行きまくれば診断書代の元くらいは取れるだろう、そんな軽い気持ちで診断書作成の依頼をした。
以下、手続きについて順を追って記載。

(1) 診断書の依頼~受取

診断書は、依頼から10日ほどで作成完了の連絡があり、翌日病院へ取りにいった。
受け取った書類を見て、私はおったまげた。

にきゅ…………?

あんた5級って……5級って言ったじゃない!?!?

しかしそこで思い出す。「5級の次だと2級になるんだけどね~」という医者の言葉を。先生馬鹿言っちゃいけねえや、5級の次は4級だぜ、どっちにしろ履歴書に書けるレベルじゃねえけどなハッハと思った記憶がある。どういう理屈?? 障害等級表と診断書の内容を見比べても全然分からなかったが、しかし医者が2級と判断したからには2級なんだろう。

このことは少なからず私を動揺させた。てことは…思ったより手帳取得のメリットがある……ってコト!?

動揺しながら支払いにいったら、その金額にさらに動揺した。医療費助成用の診断書の実に2倍、6,600円であった。まあいいんだ2級だから。

(2) 手帳作成の申請

診断書を受け取ったその足で、区役所へ申請にいった。前回の反省を生かし、道中コンビニで診断書のコピーを取っておいた。

直接行くことは前日から決めていたので、申請に必要なものはあらかじめ用意していた。

  1. マインバンバーカード

  2. 保険証:医療費助成の書類を書くとき使った。助成は2級以上からなので、5級だったら必要なかっただろう。

  3. 写真:4×3の、普通の証明写真。スマホのアプリでとって、自宅のプリンタで光沢紙に印刷した。

  4. (印鑑):使わなかった。マイナンバーカードを持っていなければ必要かもしれない。

障害福祉課の窓口で「身体障害者手帳の申請をしたい」と告げたら、あとはもう説明されるままに書類を書くだけだ。
手帳は、紙のものとカード型のものを選ぶことができた。紙の手帳は写真を直接貼るのでカラーだが、カード型のほうは取り込んだ写真を使うので白黒になるとのこと。元々顔面蒼白なのでカード型にした。

そして窓口のおねえさん、「診断書こちらで預かってしまうんですけど、コピーいりますか?」と聞いてくれた。親切オブ親切。もう取っちゃったから大丈夫だけどその親切は忘れない。

(3) 手帳の受取

申請から1か月と1週間後、手帳できたやで取りにおいで!という手紙が届いた。点字入りの、緑の封筒で来た。その後の障害者福祉関連の手紙も全部緑の封筒で来たから、それ用の封筒なんだろう。

手紙を受け取ったのが金曜の夜だったので、土日を挟んで月曜に区役所へ行った。内心私はひやひやしていた。手紙には、〇級で承認されました、というようなことは書いていなかったのだ。いざ取りにいったら、お前程度が2級なわけねーだろ馬鹿か!と言われやしないだろうか。しれっと5級の手帳渡されたりしないだろうか。困る。私はもう、2級が受けられる諸手当を眺めてにこにこしている段階なのだ。

もちろんこれは杞憂だった。窓口で受け取った手帳には、しっかり2級と記されていた。

その後、窓口のおねえさんは「障害者福祉の手引」なる冊子を広げて、諸々の手当や支援の説明をしてくれた。その場でできる申請はその場で書類を作成して済ませた。詳しくはまた次で書くけど、NHKの受信料減免とか、都営交通の無料乗車券とか。
あと申請時に提出した写真が返ってきた。取り込んだからもう使わないらしい。まあ、証明写真って地味に高いし、リサイクルできたらその方が嬉しいよね。わし自力で作ったから実質タダだけど。

全ての手続きと説明を終えるのに、1時間弱かかった。11時過ぎに行ったのでおねえさんの昼休憩に食い込んでしまった。まことに申し訳ない。

(4) まとめ

  • 診断書取得~手帳受取までにかかった日数:約50日

  • 費用:診断書代6,600円、病院・区役所までの交通費各2往復分

取得後のメリットはたくさんあるので次の記事で書くことにするが、結論から言うと、取って損することはない。むしろありがたいことしかない。手帳を取る直前の時期、結構ガチ目にあ~~もう死っ……死~~~!!!って思ってたけど、まだ生きてるのは手帳の恩恵でちょっと前向きになれたからに他ならない。ありがとう社会福祉。アタイ頑張るよ。相変わらず外出るの怖いけど。

YODAN

1か月間U-NEXTで観た映画は

アタック・オブ・ザ・キラートマト
スイス・アーミー・マン
スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師
パフューム ある人殺しの物語
ラストエンペラー
タクシードライバー
セールスマンの死
志乃ちゃんは自分の名前が言えない
ハロウィン
シャイニング
最高の人生の見つけ方
イエスマン “YES”は人生のパスワード
バーフバリ 伝説誕生
戦場のメリークリスマス
キング・オブ・コメディ
ビッグ・リボウスキ
ファンタスティック・プラネット
悪魔のいけにえ 公開40周年記念版
突入せよ!「あさま山荘」事件
勝手にしやがれ
アイ・アム・レジェンド

でした。平日は体力がないので主に土日に見てました。ビッグ・リボウスキが1番面白かったです。

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